Apple Payはまずは米国のみでスタート
Apple Payはユーザーが持っているクレジットカードやデビットカードを登録して利用できるサービスです。日本でいう「iD」や「QUICPay」のように、手持ちのカード番号を紐づけて利用できます。すでに米国の83%のカード利用者をカバーしています。また、写真を撮影してカードを登録でき、複数のカードを格納可能です。日本のおサイフケータイと同様の感覚で利用できる「Apple Pay」(出典https://www.apple.com/apple-pay/)
Appleらしいセキュリティ対策も話題となっています。利用者は、Apple Payで利用するカード番号を登録すると、それに紐づけられた全く別の番号が割り当てられます。また、「Touch ID」と呼ばれる指紋認証を利用するので、強固なセキュリティが実現可能です。
まずは、マクドナルド、サブウェイなどの有名店舗約22万店で利用を開始。GROUPON、スターバックスといったオンラインサービスでも利用可能です。ただ、ウォルマート、セブン-イレブンなどでは利用できず、サービスとして大きく広がるにはしばらく時間がかかるかもしれません。
iPhoneの利用者が多い日本は次のターゲット?
現状、Apple Payは米国のみのサービスで、日本での展開は未定となっています。ただ、iOSのシェアが高い日本がAppleの海外での重要なターゲットとなっている可能性は否定できません。また、Visaの「Visa payWave」やMasterCardの「MasterCard PayPass」と同様の端末で利用可能なため、両サービスが将来的に普及した際は、国内でのインフラが急速に広がると期待されます。さらに、iPhoneでもAndroidでも両サービスが便利に利用できる可能性もあります。
現状利用できないFeliCa決済機能などの対応に期待
スマートフォンを端末にかざすだけで利用できるサービスは、国内では「おサイフケータイ」のサービスが提供されており、今年で10年目を迎えています。すでに主要な電子マネーの「nanaco」「WAON」「楽天Edy」「Suica」等の交通系、後払い電子マネー「iD」や「QUICPay」も携帯電話やスマートフォンを利用した決済が可能です。iPhone6等では国内の主要な電子マネーには対応していませんが、将来的には関係各社の努力により、iPhoneでも日本の主要な電子マネーが便利に利用できる環境が整うことに、期待したいですね。また、同時にNFCでは、決済以外にもポスターにタッチすることで便利な情報やクーポンを取得したり、スピーカーや家電のペアリング、スマホ同士をタッチすることで写真や動画・名刺情報の受け渡しなどが可能です。現状ではそういった機能は利用できませんが、近い将来、機能追加が行われると予測します。