築20年の家は、20年前の時代にあわせて建てられている
20年前に多かったタイルのお風呂。イマドキはシステムバスが主流となっている。
しかし、古くなった設備や内装をただ新しくするだけでは、今の時代に暮らしやすい家にはなりません。築20年の家は、20年前の時代にあわせて建てられているからです。例えば持ち物ひとつとっても、20年前にはほとんど見かけなかったのに、イマドキの家にはたいていある物があります。
20年前には無かった物の代表はパソコン
イマドキの家にはパソコンや充電のためのスペースが確保されていることが多い。
総務省の調査によると、日本におけるインターネットの普及率は、20年前には10%にも満たなかったのですが、そこから急激に延び、今では80%を超えています。住宅展示場へ行くと、新しい家には必ずと言っていいほど、パソコンや充電のためのスペースが確保されています。でも20年前の家にはそんなコーナーを見かけることはほとんどありませんでした。
完成された空間にいきなり登場したパソコンデスク
売れ筋のプリンターのサイズは、幅45cm、奥行き35cm程度。意外とかさばる。
また意外に困るのがプリンター置き場です。パソコンは無くても、年賀状やデジカメからの印刷で、家庭用プリンターを使っている家もあります。売れ筋のプリンターのサイズは、幅45cm、奥行き35cm程度。意外とかさばります。
ちなみに昔、多くの家にあったプリントゴッコは、プリンターにとってかわられて既に販売を終了しています。家庭用プリンターの普及率は90%というデータもありますので、これからの家づくりにはパソコンスペースはもちろん、プリンター置き場を考えておくことが必要です。
20年前にはどこの家にもあった百科事典
リビングの本棚には大きくて立派な百科事典が並んでいた。
その境目となったのが今から約20年前です。1993年を境にパソコンの普及がぐんと延びた代わりに、ブリタニカ百科事典の売り上げが急激に落ち込みました。イマドキのリビングに必要なのは、百科事典を入れる本棚ではなく、パソコンを快適に使いこなすことができるスペースというわけです。
次のページでは、リビングにある物で、もうひとつ大きく変わった物!減った収納もある?築20年のリフォームで考えておきたい大切なことです。