株・株式投資/初心者向け株式投資のはじめ方

今日から始められる「お小遣い投資」(2ページ目)

投資と聞くと「まとまった資金が必要」というイメージがありますが、実はそんなことはありません。それどころか少額であれば、リスクを抑えて、しかも手軽に投資経験が積めます。ビギナーには月に数千~1万円の「お小遣い投資」こそおススメなのです。

清水 京武

執筆者:清水 京武

マネープラン・節約ガイド

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コスト意識とNISA活用がポイント

少額投資で注意したいのはコスト管理です。口座管理料や売買手数料、投資信託であれば維持管理手数料などのコストは、金融機関や商品によってその額が異なります。とくに少額投資は、取引前に確認しておくことが必要でしょう。また、株式の場合、売買手数料はネット専業の証券会社で約定代金の0.1%前後ですが、単元未満株取引については、一定額以下の売買に最低手数料を設定しているケースが多くあります。例えば、SBI証券の最低手数料は54円(税込み)。つまり、1000円の売買で5.4%のコストが発生することになるわけです。

こういったコストが発生する中で、より効率的な運用を目指すために利用したいのが「NISA(少額投資非課税制度)」です。NISA利用の最大のメリットは、購入にした投資商品に対する売却益、配当金、分配金が5年間非課税(※1)ということ。通常、所得税15%、住民税5%の計20%が課税(※2)されますから、この差は大きいと言えます。利用するには、金融機関で「NISA口座」を開設するだけ。もちろん、投資信託や個別株などを積み立てでも購入できます。購入枠は年間で120万円(保有できる投資総額は最大600万円)まで。仮に値上がりや配当で残高が120万円を超えても非課税枠には影響しません。

また、NISAより、より積み立てに特化した制度が、2018年からスタートする「つみたてNISA」です。年間投資額は上限40万円とNISAの3分の1ですが、「おこづかい投資」としては十分な金額だと言えます。非課税対象商品は一定基準を満たした投資信託やETFに限られているものの、NISAの非課税期間が最長5年間なのに対して、こちらは最長20年と長期投資が可能となります。ただし、NISAとつみたてNISAの併用はできません。

さらに、運用の目的を老後資金の準備とするなら、iDeCo(個人型確定拠出年金)も選択肢となります。掛金は毎月5000円以上1000円単位で、上限は会社員(企業年金なし)や専業主婦が月2万3000円、自営業が月6万8000円となっています。掛金の引き出しは原則60歳以降となりますが、掛金拠出の休止、再開、金額の変更は自由にできます。また、掛金は全額所得控除となるため、所得税、住民税が還付されるという大きなメリットがあります。金融機関によって、用意されている投資商品(元本保証の定期預金タイプの商品もあります)や口座管理料などのコストが異なりますので、事前にチェックしておきましょう。

(※1)5年の非課税期間が終了した時点で、保有している株式等を翌年設定される非課税枠に繰り越す(ロールオーバー)こともできます。
(※2)2037年末までは所得税に復興所得税として所得税に2.1%追加課税されます。





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