アイドリングストップの頻度をアップ
フィーリングとしてはハイブリッドを意識させることなく、アイドリングストップとコースティング機能を備えたガソリン車そのものという印象だ。モーターアシストよりも効果を実感できるのは、アイドリングストップだろう。アイドリングストップの頻度が多くなった感じで、さらに一度アイドリングストップが何らかで解除されてしまった後の「再アイドリングストップ」の作動条件も引き下げられている。
従来の減速時25km/hから10km/h以上に、停止時5km/hから1km/hになったことで、たとえば長い信号なのにブレーキを緩めてしまってエンジンが掛かってしまった、という状況が減ることになる。停止時なら少しだけ前にクルマを動かせば再停止してくれるから。
上記の作動条件のハードルを引き下げたことに加えて、ブレーキストロークセンサーの採用によりドライバーのブレーキの踏み具合を検出し、ある程度の位置までブレーキを戻すと再始動するようになったのも、アイドリングストップの進化のひとつ。
実際に何度か試してみたが、ブレーキからほとんど離れたような時点で再始動するようになっている。
「S-エネチャージ」が搭載されるのは、ワゴンRでは「FZ」というグレードで、2WDでは30.0km/Lの「FX」よりも約23万円高(4WDも同じくらいの値段差)、ワゴンRスティングレーでは「X」というグレードに「S-エネチャージ」が搭載され、ターボの「T」よりも約13万円安くなっている。
「S-エネチャージ」搭載車の「FZ」と、30.0km/Lで「エネチャージ」のみの「FX」と比べると、「FZ」は専用のエアロパーツやルーフアンテナ、本革巻ステアリングや専用メーターが用意されるなど、装備も豪華。まず上級グレードに「S-エネチャージ」を設定するという戦略なのだろう。
個人的には、価格競争がシビアな軽自動車だけに、上級仕様と同じくらい売れ筋であるはずの中間グレードにも「S-エネチャージ」が用意されると歓迎されるはずと思うのだが、その点は今後に期待したい。