世紀のラブストーリーに学ぶ“真実の愛”
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恋におちる瞬間はいつでもスリルに満ちています。謎があるから惹かれるし、自分の知らない世界を知っていることに戸惑い、もっと知りたいと思ってしまう……。エレガントで神秘的な物語には恋愛の謎を解く秘密が隠されています。
あなたの恋愛の悩みを解決するために1つの物語をご紹介します。フランスで語り継がれてきた、おとぎ話『美女と野獣』です。1740年にフランスのヴィルヌーヴ夫人により執筆された物語が元になり、同じくフランスで1756年にボーモン夫人が『美女と野獣』を出版。この作品が、小説、絵本、ミュージカル、そしてディズニー版長編アニメーション映画と様々に姿を変えながら愛され続けてきました。
人を心から愛し、愛されなければ、人間の王子に戻れない野獣と、バラを盗んだ父の代わりに野獣の城に囚われの身となった美しい娘ベル。誰もが知っているこの物語には、語られることのなかった秘密がありました。それは、なぜ王子が野獣になってしまったのか? 彼はどれほどの罪を犯してしまったのか? という謎。
また、可憐なドレスが似合う美貌を持つだけでなく、ベルは真実の愛を見極めるために試練に立ち向かい、自らの手で運命を切り開こうとする現代的な性格の女性。時代に左右されない魅力を持つ聡明なヒロインです。
ベルが知ってしまった野獣の罪とは?
1740年に書かれたヴィルヌーヴ夫人の原作小説を徹底検証して、ベルが野獣の過去を解き明かしていくというかたちで『美女と野獣』を気鋭監督クリストフ・ガンズが実写映画化。2014年11月1日に公開されます。9月4日には映画『美女と野獣』来日記者会見でクリストフ・ガンズ監督と主演のレア・セドゥが登壇。ガンズ監督は、邦画や漫画、ゲームなどサブカルチャーに詳しく親日家としても知られています。
この映画でも、「スタジオジブリの作品、宮崎駿監督の人と自然の描き方や自然は神聖なものだという捉え方が好きでそのインスピレーションは本作にも反映して、テーマ的にも共鳴している」と語っています。また、1960年代の日本映画の手作り感や詩的な感じが好きで、三隅研次監督の『大魔神怒る』にオマージュを捧げたつもりです」とも話していました。
一方、『アデル、ブルーは熱い色』でカンヌ国際映画祭史上初の主演女優へのパルム・ドールに輝いた女優レア・セドゥは「ジャン・コクトー版『美女と野獣』を小さい頃にみて好きだったので、子どもの頃の夢が実現したような気持ち。非現実の人物を演じるのは難しいことですが、今までにない新しいベルを演じたいと思っていました。この映画をみた少女たちが自分自身を投影できるようなベルにしたかったんです」と語っています。