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今のやり方に問題はないですか?

中学受験を取り巻く環境は日々変化しています。私たち大人は、前途ある子ども達が不幸にならないように、いま何をすべきなのか真剣に考えるべきだと思います。

今回は、中学受験の常識とされる5つのことに深く切り込み、本当に皆さんがいま子ども達にやらせている方法が正しいのかどうか、見直していただくきっかけになればいいなと思っています。

 

1.大量の宿題はかえって成績を下げる

中学受験を目指す子ども達が通う多くの塾では、宿題を過剰に出しすぎていると、私は長年訴えてまいりました。それは子ども達の健康に対して害を及ぼすということだけでなく、実は大量の宿題がかえって子ども達の学力向上を阻害するという問題が存在するからです。

大量の宿題はなぜ子どもの学力向上を阻害するのでしょうか。大量の宿題を出されると、子ども達は「とにかくやらなければ(塾の先生や親に怒られる)」と考えて、こなすことを目的としてしまいます。しかし学習において最も大切なことは、探究心や学ぶ喜びの筈です。ただこなすことを目的とする子どもが、探究心や学ぶ喜びを持ちうるでしょうか。

また、大量の宿題を終わらせるには、それなりの時間が必要です。しかし今の子ども達にはとにかく時間がありません。学校に毎日通い、塾に週4日、単科講座などを取れば土曜日も日曜日も塾に通います。習い事のある子もいます。そういう状態でさらに宿題もきちんとやろうとすれば、深夜まで起きていなければならない。当然子ども達は寝不足になります。眠い目をこすりながら塾の授業を受けても、頭に入ろうはずがありません。学習効率が下がりますね。そんな状態で学力が高まる筈はないのです。

ではどうしたらよいのか。まずは塾の先生に、宿題をもっと効率の良い形で出してもらえないか相談してみてください。もしきちんと対応してもらえないならば、小5生以下なら塾を変える、小6受験生ならば思い切って塾をやめて個別指導などに切り替えることも視野に入れるべきです。

2.週テストでいい成績を取ることはむしろ危険

大手塾の中には、週末にテストを設定し、毎週それに向けて学習させる塾が多く存在します。しかし私はこの方法には賛成できません。それは「週テスト」が実は学習効果の期待できないやり方だからです。なぜ週テストはいけないのでしょうか。

週テストというのは、毎週授業でおこなった内容についてテストするものです。つまり「範囲テスト」を何度も繰り返すことになるのですが、しかし実際の入試は「範囲のないテスト」です。「範囲のあるテスト」に慣れすぎてしまえば、当然「範囲のないテスト」には対応できなくなってしまいます。

また「範囲テスト」というのは、場当たり的な学習に陥る危険があります。つまり「とりあえず週テストでいい点を取れればそれでオーケー」というような考えにおちいり、学習の中心が「パターン学習」や「棒暗記」になってしまう恐れがあるということです。こうなってしまいますと、ますます範囲のない総合テストに弱い子どもを作ってしまいます。

ではどう対処したら良いのでしょう。思い切って週テストの対策をやめてしまうことです。そうすると一時的には成績が下がるかもしれませんが、毎週「総合テスト」を受けているのに近い状態となるため、だんだんと底力がついていきます。一時的にクラスが下がったとて気にする必要はありません。なにしろ中学受験の目標は、塾でいいクラスにいることではなくて、入試に合格することなのですから。