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女医28歳の運命を変えた、キャリアにこだわらない決断(2ページ目)

2013年、初めて外国人の訪問数が1000万人を突破した日本。今や国内に住んでいても、誰もが外国人と出会い、恋愛に発展していく可能性があります。国際結婚なんて考えてもいなかった女医がキャリアを手放しても、より幸せになるために決断した理由とは?

久野 浩司

執筆者:久野 浩司

恋愛ガイド

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家族であっても理解しあえない苦悩

有紗さんの場合、運命の彼と出会ってからわずか2か月で日本に帰国することになります。そこから日本とカナダでの遠距離恋愛が始まりました。

 

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自らの決断で運命を変える大切さを知る!

彼女自身ちょうど海外生活が楽しくなっていた時期でもあり、またカナダに戻りたいという気持ちは強かったそうですが、日本に帰った時に別の大きな壁が目の前に立ちはだかります。

それは彼女の生き方に対する親からの否定でした。有紗さん自身は日本での医師というキャリアを外すことに対する抵抗感はなかったそうですが、三代にわたる医者の家系であるご両親からすれば話は全く違います。

大事に育てた一人娘をやっと独立させた矢先、しぶしぶ行かせた海外から帰国した娘から突然「外国人の彼氏ができたから、またカナダに戻ります」なんて言われたら、やはり大反対するのは当然かも知れません。

なので彼女の場合、まず彼との関係を強固にする前に、両親との価値観の対立こそが結婚までのプロセスでいちばん苦労したことだったのです。

彼女もカナダに戻ったとしても、今度は学生としてでなく何をして生活していくのかも課題でした。医療制度の違いにより、医学の勉強はできても、そのまま日本の医師免許をそのまま海外で使うことはできません。

本来は誰よりも味方である親との話し合いも、悔しいくらい責め立てられて疲れてしまう日が少なくなかったそうです。「なぜ親とは血がつながっているのに理解しあえないんだろう?」そんな葛藤に苦しみ、悩んだそうです。でも、その悲しみを癒してくれたのが今のパートナーである彼だったのでした。

親から強く責められるたびにカナダにいる彼に電話をして、正直な自分の気持ちを話すことで気持ちが落ち着くという状態だったそうです。時差の都合で、ありえない時間とかに電話をしても、いつも彼は優しく向き合ってくれたそうです。

男性からすれば、まだ会ったこともない相手の親との揉め事は面倒なものです。さらに太平洋を隔てた遠距離という環境ならば、いつでも逃げることもできたと思います。

でも彼はそんな彼女の不平や愚痴にも真摯に向き合い、いつでも静かに話しを聞いていてくれたことが、文化や言葉は違えども深い信頼関係に繋がっていくことになったそうです。


遠距離恋愛を通じて彼女が下した決断とは?

彼女にとって日本とカナダで続けた海外遠距離恋愛の1年は、皮肉ながら自分の親との関係を見つめ、本当の意味で自立していく時間になりました。

国際結婚や遠距離恋愛に限らずですが、たくさんのカウンセリングを通じて、厳しい親に育てられると、結婚に対してなかなかスイッチが押せない女性はたくさんいます。いつまでも親から自立ができない依存関係になり、その支配から逃れられないのです。

誰でも人生の中で決断しなくてはいけない瞬間があります。28歳の有紗さんも親との関係に正面から向き合い、さらに幸せになるために女医というキャリアを手放し自分を信じて行動してみました。

そんな自分らしい生き方を選択した結果こそが、最愛のパートナーと出会い、今の素敵な笑顔と輝きを手に入れたのではないでしょうか。
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