タワーマンションを買っていい人　買わない方がいい人(2ページ目)

タワーマンションの長所と短所とは？

 それでは、ここから本題に入りましょう。まずは、「タワーマンションを買ってもいい人」からです。

-【タワーマンションを買っていい人】-----------------------------------

• 高層から見る夜景や眺望をこよなく愛する人
• 「絶対に南向きでないと嫌だ」といったようなこだわりがない人
• ランドマーク性が高いこともあり、タワーマンションに住んでいることをそれとなく他人に自慢したい人
• 高層階に設けられたスカイラウンジの他、フィットネス施設やライブラリーなどの共用施設を利用したいと考えている人

タワーマンションの魅力は極論すれば、「眺望」と「ランドマーク性」に尽きると、私ガイドは考えております。さらに付け加えれば共用施設の充実が挙げられますが、この点は大規模物件であればタワーでなくても享受できます。

また、“資産性”という点で何物にも変えがたい魅力を兼ね備えているのもタワーマンションならではの特色です。ステイタス性が資産価値を下支えしているのです。終の棲家ではなく、いずれは売却することを前提とした人にとっては好都合な物件といえるでしょう。あくまで一般論ではありますが、「売りやすい」「貸しやすい」点は特筆に価します。


-【買わない方がいい人】--------------------------------------------

• 高所恐怖症の人
• 共用施設が充実する分、管理費は割高になりやすいため、その割高分の負担増が納得できない人
• 特に出勤時間など、エレベーターの待ち時間が我慢できない人
• 窓を開けて、なるべき自然の空気を室内に取り込みたい人
• やはり布団は天日干しがいいという人
• 災害発生時にはエレベーターが不通になることも十分考えられるので、特に高層階ではいわゆる「マンション難民」になることを避けたい人
• 将来の建て替えを心配する人

一方、住みにくい点も多々あります。「風が強く、揺れる」「窓が開けられない」「エレベーターなしでは生活が成り立たない」といった不便さは、タワーマンションに住むにあたって相当の障害となります。たまに「スケールメリットがあるので、高層マンションは管理費が割安」といった話を耳にしますが、これは正しい説明ではありません。共用施設を充実させれば、その分、どうしても維持管理コストは高くなります。いくら世帯数が多くても、それ以上にランニングコストがかかってしまえば、結局、管理費は高くなってしまうのです。さらに、将来の建て替えについては完全に“未知の領域”です。そもそも建て替えられるのかすら、想像がつきません。

このように、数々の魅力がある半面、不便さも混在するタワーマンション。購入に迷っている人は一度、高層賃貸マンションに住んでみるのも手でしょう。自分で体感してみれば、良いところも悪いところもすべて気が付くはずです。微力ではありますが本コラムも参考にしていただき、失敗しないタワーマンション選びをしてもらいたいと思います。