Facebook関連アプリが増えている
Messengerは2011年からリリースされていたが、Facebookは今後Facebookアプリからメッセージの機能をはずし、単独アプリとなるMessengerにリンクさせてメッセージのやりとりするように変更する。Messengerを単機能アプリとして分けることで、アプリの動作が軽くなること、Messengerにより多くの機能(メッセージでの写真の複数シェアなど)が使えることが狙いだという。
参考
https://www.facebook.com/help/756608174361299
Facebookアプリから切り離されて独自アプリとなっているものはそれだけではない。Facebookページ管理用のアプリの「ページ」も単独アプリになっている。こちらも単機能になってから、インサイトが表示できるようになるなど、便利になっている。
「ページ」ではFacebookページヘの新規投稿、コメント返信、インサイトの確認などができる
その他、買収したInstagramなどもFacebookの中に含めず単独のアプリとして残している。先日公開されたInstagramの動画アプリHyperlapseも単独アプリとしてリリースされている。
Hyperlapseではタイムラプスの動画が手軽に撮影できる
Facebookは、単独アプリ、またはFacebookの本体以外のサービスの開発に特化したFacebook Creative Labsを用意した。これはFacebook社内の小規模なチームがプロジェクトに取り組める仕組みで、実際の組織として場所が用意されているわけでも、チームがあるわけでもないが、自由に参加して取り組めるところが魅力だ。
Facebook Creative LabsではPaper、Singleshot、Mentionsの3つのアプリがリリースされている
Facebook Creative Labsでは、ニュースのキュレーションアプリであるPaper(日本ではダウンロードできない)などをすでにリリースしている。
取捨選択がしやすい単独アプリ
アプリの単機能化、シンプル化はスマートフォンアプリ全般に共通している最近の特徴だ。単機能化することで、アプリが受け入れられなかった場合、きっぱりとやめることができるのがメリットだ。あまり覚えている人はいないかもしれないが、Facebookはかつて、Facebook Cameraというカメラ機能のみのアプリを用意していた。Pokeという挨拶だけするアプリなどもあったが、流行らないものはバッサリと切り捨てている。
単機能にすることで取捨選択がしやすくなり、うまくいくアプリには投資をする、はずれたものは捨てるという判断がしやすくなっている。
Facebookが廃れても生き残るために
Facebook本体は、ニュースフィードに特化していくことになる。しかし、Facebook以外のアプリによるコンテンツ(例えば、Hyperlapseの動画、Instagramの写真)は、Facebookで共有することになる。これは、Hyperlapseでは動画は撮影できるが、他ユーザーとつながる機能、動画をアップする場所は用意されていないため、撮影した動画はFacebookとInstagramで共有するという仕組みからもうなづけるだろう。
Facebook離れがささやかれているが、Facebookはコンテンツの共有先としてまだ強力なパワーがある。新しくて多様な形式のコンテンツが共有されるから、人々はニュースフィードをチェックしてしまう。
ニュースフィードのアルゴリズムも常に進化しており、人々が飽きてきたと感じ始めたら、また新しいアルゴリズムで異なる情報が表示されるようになる。
本当にユーザーみんながFacebookに飽きたときは、別のアプリにうつるだろう。しかし、それはFacebook Creative Labsでできた新しいFacebookであるかもしれない。