これならOK?の代行業者
社内風景。1フロアで断裁、スキャン、目視確認が行われる
同社の利用手順は、「PCで申込み→クレジットカード決済→本の送付→断裁・スキャン・データ化→PCからダウンロード納品」というもの。料金は、どんな本でも1冊100円です。
市場への再流出を断つ
スキャン後さらに細かく断裁され溶解処分される本
また、届いた本は、すべて一冊につき一度のスキャンしかされません。多くの人が持っているベストセラー本がたとえ100冊届いても、その中の一冊だけをスキャンして、データを100部コピーする、ということはしません。つまり、必ず自分の送った本と同じものが、書き込みや落書きまでPDFデータで返ってくることになります。もちろん、スキャン後の本はすべて同様に溶解処分されます。
そして、断裁済の本(よそでスキャン済かもしれない)は受け付けません。スキャンされた本の中古市場(本の制作者である著者・出版社への利益が皆無)への流出がなくなることは、出版業界にとっては喜ばしいことと言えるでしょう。
高いクオリティとチューニング、著者への配慮
全国から届く本。大学の研究室の資料まるごとを依頼されることも
スキャン後は全ページを目視で確認、問題があれば前工程に差し戻されます。万一作業工程でミスがあり、破損のためスキャンがうまくいかなかった場合は、同じものを買い直してくれます。
さらに、納品後のPDFデータが、手持ちの端末の画面で見づらい場合は、依頼すれば余白のカットや文字サイズの調整などを無料で、しかも何度でも行うというチューニングサービスは独自のもの。電子化を忌避する著者への配慮としては、受付時に、本体のISBNコードを読み取り、当該著者の本は依頼者に返送されるシステムが確立しています。
電子書籍時代への過渡期を埋めるサービス
ブックスキャン・藤田副社長。同級生3人で立ち上げた若い会社
紙には紙のよさがありますが、本好きにとって、場所をとらない電子書籍はありがたい存在です。電子書籍時代への過渡期を埋める技術として、自炊を利用し、これからも本と一緒のシンプルライフを楽しみたいですね。