シンプルライフ/モノを減らす・片付ける

捨てられない本、どうする?(2ページ目)

愛書家の悩みは、増えた本の収納。「捨てられない、置く場所がない」なら、「自炊」でデータ化して保存しましょう。でも、自力でできない場合は?

金子 由紀子

執筆者:金子 由紀子

シンプルライフガイド


自炊にはスキャナと断裁機が必要

端末

自炊したPDFデータは、、電子書籍リーダーやタブレットで読む

蔵書を自炊するには、専用のスキャナが必要になります。本の背を断裁してバラバラにしたものを読み取るドキュメントスキャナが一般的で、この場合はそのための断裁機も必要になります。断裁したくない場合は、非破壊型のスキャナもありますが、読み取り作業に時間がかかるので、特殊な本や貴重な本に限られるでしょう。断裁機とスキャナさえあれば、蔵書をすべてPDFデータで保存することができ、現在本に割いている居住面積を取り戻すことができるかもしれません。


自分で自炊する時間も気力もない…

しかし、蔵書があまりに大量にあり、かつ時間がない場合は、自炊はあまり現実的ではありません。アルバイトにやらせるにも、かなりの報酬が必要となるはずです。

その場合は、自炊代行業者に依頼すれば、自分で本をスキャンする作業を代わりにやってもらうことができ、アルバイトを雇うよりもローコストです。これなら、スキャナや断裁機を購入する必要もありません。

ただし、現行の著作権法では、自分で自分の蔵書の自炊をすることには何ら問題はありませんが、自炊代行業を利用しての自炊は、違法あるいはグレーゾーンとされているので、代行業者の選択には注意が必要です。


自炊代行業に依頼する時の問題点

自炊という技術に法律や業界のルールが追い付かない間に、さまざまな問題が生じてきました。
自炊代行の問題点はいくつかありますが、主なものは、
・背を断ち落としてスキャンできた時点で、一冊の本からいくらでも複製できる恐れがある
・複製を作らなかったとしても、断裁済の書籍が市場に流出すれば、それを使ってまたいくらでも複製が作れてしまう
・電子化を希望しない著者の本もスキャンされてしまう
という、著作権者の権利の侵害です。

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