子どもは迷惑?子連れ参加は虐待?
子どもといっしょにフェスを楽しむ
子連れでフェスに参加する親について、一部では「子どもがかわいそう」「混雑している場所でベビーカーは邪魔」「非常識」などの批判的な意見もあります。フェスに乳幼児を連れていくなんて親のエゴだ、という意見を実際に言われたこともあります。
ひとことで「音楽フェス」といっても、音楽の種類や混雑具合、自然環境もさまざまですから、どのフェスも一様に「子ども連れでも大丈夫」とは言いませんが、日本を代表する野外音楽フェス「FUJI ROCK FESTIVAL」(以下フジロック)は、子どもを連れていても快適に過ごせるよう、会場内にさまざまな配慮を施しています。子どもが森の中で遊べる「キッズランド」も年々その規模を拡大し、フェス期間中、ほとんどの時間をここで過ごす親子もいるのだとか。会場内にいる子どもたちの表情は、ぐずって泣いている子よりも、生き生きと瞳を輝かせている子のほうが、圧倒的に多いのです。
以下、親子で楽しめるフジロックの様々な取り組みについてご紹介します。
森のアスレチック「KIDS LAND」
森のプレーパーク「KIDS LAND」
グリーンステージとホワイトステージの間にあり、どちらのステージの音も遠くに聞こえる程度の比較的静かな環境に、子ども専用の遊び場があります。木で作られた大きなすべり台やブランコ、メリーゴーランドや工作スペースなどが設けられ、「自分の責任で、自由に遊ぶ」というコンセプトのもと、子どもたちが自由に遊びを創造できるプレーパークです。雨天時に避難所にもなる室内の遊び場には乳児を連れたお母さんのための授乳室もあります。
キッズランドテント内の遊び場と授乳室
刃物や工具を使っての木工体験、自然を生かして作られた大掛かりなアスレチックスなど、わくわくするような遊びが体験できることに加え、フェイスペインティングや絵本の読み聞かせなど楽しい企画が随時開催されています。経験豊かなプレイリーダーが子どもたちを見守っているのも大きな魅力。ただし託児スペースではないので、親がしっかりと見守りながら一緒に森の中で遊ぶ気持ちよさを体験できる場所です。
プライオリティーテント
メインのグリーンステージ後方に、からだの不自由な方、子ども連れ、妊婦のための屋根のあるスペースが設けられています。自然環境の苛酷な野外フェスは、雨や日差しをしのげるだけでずいぶん快適になります。プライオリティーテントの前の入り口部分は大きく開かれていて、芝生スペースではシャボン玉を楽しむ子どもや、音楽にあわせて踊っている子どもなどのほほえましい姿を見ることができます。
プライオリティーテント前の芝生
救護テントでオムツ替え・授乳ができます
上記のキッズランド以外に、各ステージに設けられている救護テントで、授乳、オムツ替えをすることが可能です。ミルク用のお湯のサービスもあります。当たり前のことですがオムツの用意はないので、必要な枚数を各自しっかり用意する必要があります。
ファミリー限定の宿泊プラン
子ども連れファミリーを対象にした宿泊プランが今年からスタートしました。猿ヶ京温泉エリアの旅館に宿泊、小学生以下の子どもは全泊半額で、3泊以上の利用で会場の場内駐車場つきといううれしいプラン。天候などによっては速やかに宿へ行き来できることが、子ども連れ参加には必須条件となるので、場内駐車場が利用できるという特典はかなりありがたいですね。