姉は、先日退団を発表した現・星組トップ娘役の夢咲ねねさんで、姉妹揃ってトップ娘役になるのは、宝塚歌劇団史上初めてのことでした。
新人公演ヒロインは『ロシアン・ブルー-魔女への鉄槌-』のイリーナ、『ソルフェリーノの夜明け』のアンリエット、『ロミオとジュリエット』のジュリエットと3度務めました。
最後のヒロイン、『ロミオとジュリエット』のジュリエットでは安定した歌唱力を披露。大きな瞳で生き生きとした愛らしいジュリエットでした。
バウホール公演より先にドラマシティ公演の初ヒロインに抜擢されます。それは、前雪組トップスター・音月 桂さんのトップお披露目作品『はじめて愛した』。殺し屋を愛してしまうレイチェルをしっとりと好演しました。
また『ニジンスキー』ではニジンスキーの妻、ロモラを。ダンスや歌のシーンも多く、その実力を発揮しました。
『ハウ・トゥー・サクシード』のスミティや『フットルース』のラスティなど、明るく爽やかな役も似合えば、『JIN-仁-』の野風では、呼び出し花魁の風格を感じさせました。
そして2013年、『若き日の唄は忘れじ』でトップ娘役お披露目を果たします。
慣れない日本物、壮 一帆という大きな存在が相手なのに、とても自然でたおやかで、ふくの可愛い少女時代から、母となって色香を放つまでを好演しました。
そして『ベルサイユのばら-フェルゼン編-』マリー・アントワネット。1幕の瑞々しく艶やかなアントワネットも素敵でしたが、牢獄の場面が素晴らしかった。フランス王妃としての貫禄、母親としての情愛、メルシー伯爵、そしてフェルゼンへの想いが溢れていて、続く死刑台の場面と共に、命の通ったマリー・アントワネットでした。
『Shall we ダンス?』のジョセリン・ハーツは、一番等身大に近い役だったでしょう。夫におねだりする時の可愛かったこと! 愛加さんの可愛さがそのまま出た役でした。