川越とアート
小江戸・川越への日帰り旅行でおすすめしたいのがアート鑑賞の旅です。川越には美術館や画廊が点在し、深く芸術作品に触れたいという欲求に応えてくれます。今回はアートをテーマとして川越の街を切り取ってみました。川越市立美術館
川越城本丸御殿の近辺は、小さな店が並び立つ蔵造りの街並みとは異なり、とてもゆったりとした空間が広がっています。そこに隣り合わせで並んで建つのが川越市立美術館と川越市立博物館。今回は美術館のほうをご紹介します。川越市立美術館は、川越市市制施行80周年に当たる2002年(平成14)12月1日(川越市民の日)に開館した美術館です。市民に開かれた美術館を目指しているだけあって、閲覧無料の市民ギャラリーや美術作品製作に利用できる創作室の貸し出し、各種ワークショップの開催など、子供向けの教育普及プログラムなど様々な取り組みがなされています。
常設展としては、川越市ゆかりの画家の作品をはじめ、埼玉県内で活躍している作家の作品展が随時開催されています。また、川越の商家に生まれ、自然の詩情を描いて見せた洋画家・相原求一朗(1918-99)の作品を紹介する相原求一朗記念室があります。
企画展示室では、洋画、ポップアート、浮世絵など実に多彩なジャンルの特別展を行っています。展示する作品の内容も数も充実しており、毎回見ごたえがあります。
現在おこなっている特別展は、『川瀬巴水展 -郷愁の日本風景』(2014年9月7日まで。観覧料:一般600円、大学生・高校生300円、中学生以下無料)。「昭和の広重」と称された木版画家・川瀬巴水の生誕130年を記念して全国を巡回している展覧会が、ここ川越にもやってきました。
ガイドも見に行ってきましたが、これは素晴らしかった。懐かしい日本の風景。木々の佇まいや闇の濃さ、風の通り道など、日本の風景をそこに息づく空気ごと写し取った作品の数々に魅了されました。ちなみにアメリカ・アップル社の創業者、スティーブ・ジョブズが巴水のファンで、その作品を収集していたそう。漂白の画家、川瀬巴水の作品に触れると、きっと日本を旅したくなります。
■川越市立美術館
住所:埼玉県川越市郭町2-30-1
TEL:049-228-8080
休館日:月曜日(休日の場合は翌火曜日)、年末年始(12月28日~1月4日)、特別整理期間
開館時間:午前9時~午後5時(入場は午後4時30分まで)
常設展の入館料:一般200円、大学生・高校生100円、中学生以下無料
駐車場:約50台
アクセス:西武新宿線『本川越』駅より徒歩20分、
東武東上線『川越』駅~
イーグルバス「小江戸巡回バス」(西口2番のりば)で「博物館美術館前」下車
東武バス「小江戸名所めぐりバス」(東口3番のりば)で「博物館」下車
東武バス(東口1.2.4.5.6番のりばから)「蔵のまち」経由で「札の辻」下車徒歩8分
ホームページ:川越市立美術館
次は、ほっと一息できる小さな美術館をご紹介。