テクノポップ/アーティストインタヴュー

レンダ~幼き頃の夢の影、瞼に未だ消えず

レンダは、渋谷LastWaltzを中心に活動する無国籍ゴス系夫婦ユニット。YAPOOSを原点に活動を始めた、白塗りのヒコさんと女王様然としたハコさんのお二人に登場いただきました。デビュー作『幼き頃の夢の影、瞼に未だ消えず』では、独自の和の趣もある耽美的世界を表現しています。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

レンダは短くて中庸で意味が無い言葉

ガイド:
ヒコさん、ハコさん、はじめまして。今日は、お二人の無国籍ゴスユニット、レンダについていろいろお伺いします。レンダという名前はどこから? 英語表記は「lender」とありますので、それだと「高利貸し」になってしまいますが…(笑)。

ヒコ:
hiko

ヒコ

宜しくお願い致します。レンダという名前の由来ですが、え~と、名前には特に深い意味は持たせておりません。名前に意味を持たせてしまうと、その名前が指針と同時に縛りになってしまうので、今後ゴリゴリのヘヴィーメタルやゆるふわガールズポップをやりたくなっても、改名せずどちらにも対応出来る様な、短くて中庸で意味が無い言葉、という程度でして… 例えばエログロをモチーフにした様なユニット名だと必然的に歌詞を書く際も殺伐とした血生臭い方向に誘導されそうですし、間違ってもキュートなポップソングなんて書けない。そういった制約を避けたいなぁ、と。…英語表記にも無頓着だったのですが、今考えるともうちょっと頓着した方が良かったですね。

 

ハコ:
hako

ハコ

宜しくお願いします。結成当初は名前の由来を聞かれた時に、練習大好きの略です、とか、蓮に蛇でレンダですとか嘘ばっかり言っていました。

 

やる気のあまりなさそうな募集

ガイド:
今年、お二人のデビュー作となる『幼き頃の夢の影、瞼に未だ消えず』が発表されましたが、結成は2005年ですから、かなり経ちますよね。お二人はどのような経緯でいっしょにユニットで活動することになったのでしょうか?

ヒコ:
hakohiko

ハコ(左)、ヒコ(右)

もともと僕がYAPOOSのカヴァーをやりたくて、仮歌を歌ってくれる人をネットのメンバー募集サイトで探した事が始まりです。募集要項と熱意を文章に乗せ、やる気を星で表すサイトだったのですが、仕事も忙しかったので、やる気の星を2個にしたのが良かったみたいです。

 

ハコ:
もともと自分でも歌を作っていたのですけど、一人でライヴハウスに持ち込む度胸も行動力もありませんでした。自分の創作活動のモチベーションを上げる為によそで歌うのも良いかと考えていた時に、たまたまネットで、他の募集が「完全プロ志向!やる気星5個!」みたいな熱量の高い中、音楽の趣味が合いながらも明らかにやる気のあまりなさそうな募集を見つけ、これくらいが丁度いいなと考え応募してみました。それがヒコでした。

ヒコ:
仕事帰りにたまたま時間が合うタイミングが有りまして。初めて会った時、簡単な今後の指針をお話して帰ろうとしたら、歌を聴かなくていいんですか?と言われまして、なんかグイグイくる人だな、怖いな、と思いました。

ハコ:
5分で帰ろうとするから… しかもカラオケで歌ったら、もっとちゃんとした所でちゃんとした人と活動した方が良いですよ、とアドバイスを受けたのを覚えています。

ヒコ:
ハコ様の「しかし音楽の趣味が合う人が居ない」という返事が決定打となり、僕がちゃんとせざるを得なくなり、結局組む事になり、今に至ります。

 

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