リューベック名物といえば「ニーダーエッガー」のマジパン
リューベックのお土産といえばここ!約300種類ものマジパン菓子が揃う「ニーダーエッガー」のショップ
日本では、マジパンはケーキのデコレーション以外で見る機会は少なく、どちらかというと脇役のイメージが強いですが、ドイツ人はマジパンが大好き。そのまま食べるのはもちろん、チョコレートの詰め物にしたり、シュトレンやバウムクーヘン、ケーキの生地やクリーム、飾りに使われるなど、ドイツではとてもポピュラーなお菓子なのです。
リューベック市庁舎前にある1806年創業の「ニーダーエッガー(Niederegger)」は、ドイツ全土にその名を知られるマジパンの名店。ありとあらゆるマジパン菓子が揃うショップ、ケーキやお茶がいただけるカフェ、マジパンの歴史を学べるミュージアムが併設された、まさに「マジパンの殿堂」です。
買って、食べて、学べる、マジパンの殿堂
カフェのショーケースには美味しそうなケーキがずらり。やはりここではマジパンケーキをいただきたい
2階のカフェでは種類豊富なオリジナルケーキが楽しめます。なかでもおすすめなのが、アーモンドクリームをマジパンでコーティングした名物ケーキ「ヌストルテ(Nusstorte)」。ふわっふわのクリームとマジパンが口の中で溶け合って、えも言われぬ美味しさです。濃厚なマジパン入りケーキと一緒にいただくドリンクは、やはりコーヒーが一番。マジパン風味のカプチーノでマジパン尽しというのもいいですね。カフェでは、ケーキのほか朝食にランチ、軽食メニューも揃っているので、軽く食事したい時にも便利です。
3階のミュージアムでは、写真や映像、資料や昔の道具が展示され、マジパンの歴史や製法を学ぶことができます。マジパンの原料となるアーモンド貿易やリューベックの歴史、7世代に渡って家族経営を続けるニーダーエッカー家の歴史、マジパン作りの様子など興味深い展示のなかでも圧巻なのが、トーマス・マンほかマジパンを愛した歴代の人物たちを再現した等身大人形。なんと500kgのマジパンを使って作られたそうです。
同店では、マジパン作りを体験することもできます(※団体の予約のみ)。柔らかいマジパンで動物を作っていく作業はまるで粘土遊びのよう。すっかり童心に戻って楽しんでしまいました。
じつを言いますと、私はこの時までマジパンがそれほど好きではなかったのですが……ニーダーエッガーで食べたマジパンはとっても柔らかくてフレッシュ感たっぷりで、あまりの美味しさに衝撃を受けました(これまで食べたマジパンは何だったのか……!?)。リューベックに行ったら、ぜひとも「本物のマジパン」を味わってみてください。きっとマジパンの概念が変わると思いますよ。
<DATA>
■Niederegger
住所:Breite Str. 89 23552 Lübeck
TEL:0451-5301-126
営業時間:月~金9:00~19:00土9:00~18:00日10:00~18:00
予算:ケーキとコーヒーで約5ユーロ
アクセス:マルクト広場の隣