独身世代を中心に広がるシェアハウスですが、最近は「結婚してもシェアハウスに住みたい」という声も、少しずつですが聞くようになりました。筆者自身、拙著『シェアハウス-私たちが他人と住む理由』の共著者の茂原が結婚したことを機に、茂原夫妻+私たち独身の「結婚してもシェアハウス」にトライしています。

今回はそんなシェアハウス夫妻(和基さん、奈央美さん)にインタビュー。「新婚なのにどうしてシェアハウス?」「トラブルはないの?」など、良く聞かれる疑問に答えながら、結婚後の新しい「シェア」のかたちを考えてみたいと思います。

シェアハウスと結婚生活のいいとこ取りをしたい

― 現在のお住まいの形を教えてください。
和基さん、奈央美さん夫妻

今回お話を聞いた、和基さん・奈央美さん夫妻


(奈央美さん)
私たち夫婦と、私の友人の女性2人、夫の友人の男性1人の計5人で住んでいます。4LDK、3階建ての一軒家で、2階がリビングやお風呂、キッチンなどの共用部。1階にある広い部屋に私たち夫婦が住んでいて、残り3人は3階に各自の部屋を持って暮らしています。

― なぜ結婚してもシェアハウスに住もうと思ったのでしょう?

(和基さん)
もともと私も妻も、結婚前からシェアハウスに住んでいたんです。なので、二人ともシェアハウスでの生活にも慣れていたし、何よりその良さを知っていたことが大きいですね。
知り合った時は2人とも別々のシェアハウスに住んでいたんですが、実際に結婚して家はどうするか考えはじめたとき、そもそも2人で2LDKに住む必要はないんじゃ
ないか、という話になりました。

(奈央美さん)
2人ともシェアハウスに住んでいたので、家賃も安く、都心に近い便利な場所に住めていたんですね。でも現在の立地を維持して2LDKに移るとなると、1人当たりの家賃負担も上がりますし、結婚して物入りな時期に、わざわざ2LDKに住む意味ってなんだろうと考えたんです。

(和基さん)シェアハウスと結婚生活のいいとこ取りをしたい、というのもありました。独身時代から、シェアハウスって本当にいろんな人が気軽に遊びに来てくれる場所だなと感じていて。住人を介して常に新しい出会いがあり、異業種の友人の話を聞くことも多く、働く上でも大いに刺激になりました。

それが結婚するからといって急に2人で閉じた生活をするのはあまりにも勿体無い。結婚してからも開けた交友関係を維持したかったんですね。そのためには好アクセスの立地がいいし「愛の巣」的な空気はむしろ無い方がいい(笑)。

シェアハウスの広い個室に二人で住めば、プライベートと交友関係の両立をしつつ、2DKよりはるかに安く、良い条件の場所に住める。「結婚してからも、シェアハウスに住み続けたいね」という結論が出てくるのは、私達にとってはとても自然なことでした。

― 新婚生活なのに、気になることってないんですか?イチャつきたい時期だとも思うんですが…(笑)

(和基さん)それは一番聞かれる質問ですね。もうみなさん、興味津々で(笑)。でも特に不自由は感じません。私たちのシェアハウスは、2階のリビングなどの共用スペースを挟んで、1階に夫婦、3階に独身メンバーが住むという形なので、まあ、イチャつきたいときは1階に行けばいいかなと(笑)。

(奈央美さん)2人きりの時間が必要なのって、イチャイチャする時と喧嘩する時くらいですからね(笑)。逆に、ずっと二人だけだと、飽きたり、相手にイラッとしたりしちゃいそう…。