国内のシステムキッチンメーカー総覧2014
システムキッチン業界はこの数年で大きく変わりました。ひとつは企業買収や統合による新ブランドの登場です。
もうひとつは、従来国産システムキッチン、輸入システムキッチンと簡単に区分けされていたシステムキッチン業界にオーダーキッチンという名で、家具メーカー、ステンレス加工メーカー、工務店など多岐にわたる業界からの進出が顕著となってきたことです。
このような背景のもとAll Aboutのキッチンサイトがスタートしてから13年半が経過し、今回キッチン業界全体を総覧してみて、皆様のこれからのキッチンづくり計画に役立てていただきたいと考えています。
この総覧では、国産キッチンメーカーすべてのサイトを挙げています。
この中には1.5間間口にピッタリおさまる簡易型やパック型、ブロック型と呼ぶ一番市場に出回っているキッチンメーカー20社と、ドイツなどのシステムキッチンと同じように部材型と呼ばれている現場で組上げてキッチンをつくりあげるメーカー3社の合計23社をご紹介します。
次回は、最近流行の
オーダーキッチンメーカーと呼ぶ、ユーザーニーズに合わせたキッチンを個別に制作、施工するメーカーを取り上げます。また次々回は、
海外からの輸入システムキッチンメーカーをご紹介します。
簡易型(ブロック型)の国産システムキッチンメーカー 1~10
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トーヨーキッチン&リビング株式会社
トーヨーキッチン システムキッチン
日本のキッチンデザインをリードするトーヨーキッチン&リビングはその名の通り従来のキッチン空間ばかりでなく、リビングダイニングからバスサニタリー空間、照明、タイルなど多岐にわたる独自のデザイン力が発揮されるライフスタイルの提案が楽しい。
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パナソニック株式会社
パナソニック システムキッチン
キッチン機器からシステムキッチンまで手がける国産唯一のメーカーだが、インテリアデザインとしてのキッチンには、まだまだがんばってもらいたい点も多いメーカーだ。特に冷蔵庫、食器洗い機、調理機器類のビルトインオープン部材と、炊飯器をはじめとする調理家電製品の機能とデザインの整合はぜひとも取り組んでもらいたい課題だ。
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株式会社LIXIL
リクシル システムキッチン
サンウェーブ、INAX、TOSTEMの三社の合併でスタートしたLIXILが、システムキッチンでその相乗効果を発揮できるようになるにはまだ少し時間が必用なようだ。サンウェーブが永年つちかってきたキッチンデザインに対する取り組みが、これからどのように発展するのか期待したい。
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TOTO株式会社
東陶 システムキッチン
水回り機器の総合メーカーとしての特性を生かしたキッチンづくりにもっと期待したい。シンク周りの水栓金具や浄水器、食器洗い機、そしてレンジフードなど独自路線のキッチン機器に対して強力なコンセプトが求められる。
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クリナップ株式会社
クリナップ システムキッチン
ステンレスキッチンメーカーの特性を生かした商品開発力には優れたものが見られる。ステンレス素材をキッチンに連続するダイニング、リビング空間との中でどのようにデザインをまとめるのか真価が発揮できる今後に期待したい。
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トクラス株式会社
トクラス システムキッチン
2013年10月にヤマハリビングテックからトクラスに社名変更した。かっての高級家具ヤマハの高品質さの回復を大いに期待したい。海外のキッチンでも見られるようにキッチン家具とトータルなインテリアとしてのハイレベルな商品展開が望まれる。
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タカラスタンダード株式会社
タカラ システムキッチン
ホーロー流し台のタカラは集合住宅向けの低価格キッチンでのシェアは圧倒的な強さを誇っているが、今後は高品質なキッチンづくりをどう展開するのか戦略を見守りたい。
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ナスラック株式会社
ナスラック システムキッチン
かっての名門キッチンメーカーナスステンレスの栄光にいつまでも引きづられずに、新しいキッチン空間の価値が生まれることに期待したい。
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株式会社サンワカンパニー
サンワカンパニー システムキッチン
キッチン業界の今までの販路を無視したネット販売でユーザーからの高い評価を受けたメーカーで、先般MUJIキッチンの開発で提携を強めるなど新しい動きから目を離せない。
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ウッドワン株式会社
ウッドワン システムキッチン
ベルキッチンを傘下に収めて、木質を生かしたシステムキッチンの新製品が高く評価されている。販路拡大が当面の課題である。
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