老後の準備は遠い話だが、目の前の家計がつながっている
老後の資金準備に関する基礎的なコラムをコツコツ書いていますが、「老後のことは、毎月のやりくりから」という話を今回はしたいと思います。というのは、「老後=先のこと=今の生活とは関係ない」というような固定観念を一度断ち切ってほしいからです。
「老後のなんとか」というと「それは後になって考えればいい」というような反応が必ず返ってきます。これは間違いです。
老後のテーマの一部は実際に老後になってから考えればいいのは確かです(例えば人付き合いとか、どこに住むかとか、趣味については必ず現役から考えなくてもなんとかなります。もちろん、早くから考えて損はありません)。
しかし、老後になって考えては遅い「老後のコト」があります。特に経済的な問題がそうです。老後の経済的問題は、現役のうちに解決しておかなければなりません。定年になってから年金収入を得て、それを10年後の自分の老後資金のために積み立てて残す、というようなことはあり得ないからです。
老後のための資金準備は老後に株や不動産で儲けるのでない限り、現役時代にやっておくしかありません(これはこれでリスキーなつなわたりです。また、株や不動産だって現役時代にやってもいいのです)。
そして、現役時代に老後資金準備を行うための原資を捻出するのは、他ならぬ自分の稼ぎからでしかありません。他人の給料袋からお金を抜き取って、自分の老後のためにためるわけにはいかないのです。
つまり、「老後の資金準備は、今月の家計と関係がある」ということです。これからはぜひ、「今は、老後にもつながっている」という頭をもっていただければと思います。
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