コースを選ぶ
富士山の登山道は、大きく分けて4つ。
一番人気の富士吉田口ルート
一番人気の富士吉田口の五合目には、休憩所や宿泊施設が多数並び、にぎやかな観光地となっています。大型バスのツアーや、首都圏からの直通バス、路線バスもあるので、アクセスの良さも人気です。頂上までの道中にも山小屋が多いので、迷う心配とトイレの心配が少ないのも魅力。ただし混雑することが多いので、渋滞も考慮する必要があります。
富士宮口五合目登山道入り口
2番目に人気の富士宮口は、五合目の標高が2400メートル、登山口の標高がもっとも高く、頂上への道のりも最短です。ただし急登が続くので、高山病に注意が必要です。宝永山が近いので、途中で宝永火口を見て御殿場口に抜けることも可能。
比較的空いている須走口ルートは、登山本来の気持ちよさを味わいながら登ることができる緑豊かな登山道です。上記2ルートと比べて登山口が低い位置にあるので、登りは歩く距離が長いのですが、帰りは砂礫の上を走るように降りられる砂走りで、楽に下ることができます。
須走口ルートは比較的空いてます
御殿場口ルートは大砂走りで楽々下山
五合目の標高が1440メートル、登りが一番長い御殿場口は健脚向けのコース。混雑することが少ないので、自分のペースでのんびりと登山を楽しめます。ルートの途中に山小屋が少ないので、休憩やトイレなどの計画もしっかりたてておく必要があります。
登りは最短距離の富士宮口から、下山は大砂走りで御殿場口へ、というルートもおすすめです。その場合は交通アクセスについてしっかり調べておきましょう。ピーク時のみ、御殿場口と富士宮口を結ぶシャトルバスが運行しています。
天候を考慮し、予定プランをいくつか検討する
天候によっては予定を変更し、登山自体を断念することも考慮しなければなりません。無理のないように計画しておくことで、登頂の可能性が広がります。たとえば2泊3日、難しければ1泊2日の旅程で、富士山周辺の宿泊施設をベースにしたプランを立てておき、天候しだいで登山日や登山開始時間をずらすパターンをいくつか想定しておくと、雨を避けてることができ、絶景に出会えるかも知れません。
登山道から、眼下に富士山の影を発見
ゆとりのある計画を立てる
特にはじめての登山の場合、登山のめやす時間ははっきり言って参考になりません。ゆっくりと自分のペースで進めるためには、かなり幅のあるゆったりとした時間計画を立てておく必要があるので注意しましょう。体力に自信がない場合は、休憩場所、宿泊場所を無理なく到着できる場所で計画し、当日焦ってしまうようなプランにならないように気をつけて。
宿泊場所を決める
初めての富士山なら、山小屋に宿泊して1泊2日で予定する人が多いことでしょう。本来の登山における山小屋は、避難場所でもあり予約なしで利用する場合も多いのですが、富士山の山小屋は、そうはいきません。必ず事前に予約して当日も時間に変更などがある場合は必ず連絡を入れるようにしましょう。混雑時はなかなか予約が取れないことも多いです。予約が取れたとしても、狭いスペースで周りが気になってほとんど休めない…ということもあります。どの山小屋を利用するのか、どの時間帯に利用するのかなど、事前にしっかり計画しておきましょう。