意外に室内で熱中症になることが多い

愛犬と水遊び

夏場のお出かけ時はクレートの中の温度にも注意。炎天下で長時間遊ばせないように。/(c)Nobuko Shiga/amanaimages

熱中症には気温と湿度が大きく関係します。犬の場合、気温22℃以上、湿度60%以上で熱中症を発症しやすくなります。意外なほど室内で起こることも多く、ある調査ではリビングでの発生件数が44%となっています(*2)。

エアコンをかけてあるからと過信するのも禁物。近年では人感センサー付きのエアコンの場合、人は感知するものの犬は感知せず、そのために作動停止となり、犬が熱中症になってしまったという事故も起きています。さらに、室内であっても場所によって温度が違うことがありますし、クレートの中も予想以上に温度が高くなっていることがあります。愛犬の生活場所や寝場所がどのくらいの温度や湿度になるのか、愛犬目線でチェックするようにしましょう。

チェックと言えば、今年の5月に「愛犬の熱中症チェッカー」(ペットライン株式会社)という商品が発売になりました。愛犬の寝場所やリードに装着することで温度と湿度を計測し、熱中症の危険度が高まるとLEDランプとブザーで知らせるというもの。犬用のみならず、人間用として使うことも可能です。興味のある方はこういうものを併用してみるのもいいかもしれませんね。ただ、機械に頼り過ぎることなく、あくまでも目安と考えて、愛犬の様子をよく観察するようにしましょう。

 

水分不足は命取り

犬であっても人間であっても生きていく上で水は大切な栄養素です。体の約60~70%は水分で占められ、10%の水分が不足しただけで死に至ることがあります。犬はパンティング(口を開けてハァハァと速い呼吸をすること)をするだけでも体内の水分を奪われますので、特に暑い夏場は極力水分補給を心がけたいところです。なるべく新鮮な水がいつでも飲めるようにしましょう。

昨今ではウォーターボトルを使うケースが多いですが、1つ気になるのは、水がなくなるまで取り替えないという人が意外にいること。水(H2O)は本来腐らないとされます。しかし、水に不純物が含まれていると細菌によって分解されることにより、色が変色したり、変な匂いがしたり、いわゆる腐るという状態になってしまうのでしょう。

犬の口の中は人間同様たくさんの雑菌があります。ウォーターボトルの飲み口からその雑菌が水の中に入り込むということは充分考えられますし、このことからも水はなるべくこまめに取り替えたほうがいいということになります。

余談として、ペットボトルはその性質上、気体を通すことがあるようで、周囲に強い匂いを発するものがあるとその匂いが移ることがあるということなので、水ボトルを長期保存する場合は、周囲にあまり強い匂いのある場所は避けたほうがいいでしょうね。

また、水と言うと、ミネラルウォーターは尿石症になりやすくなるので犬に与えないほうがいいという話をよく耳にします。今回の記事で説明するには長くなり、ここでは割愛しますが、獣医師の間でも意見が分かれるところがあり、現代階でははっきりどちらとは言い切れないというのがガイドの印象です。ただ、すでに結石に罹っているコや、それが心配されるコでは気になって当然でしょう。結石のタイプによっても違うでしょうし、心配な場合はかかりつけの動物病院でご相談ください。

さて、水をたくさん飲んでくれるコはいいものの、中にはあまり飲みたがらないというコもいます。水をまろやかにして飲みやすくするという陶器製の水飲みボウルもありますので、最後にご紹介しておきます。


今の時期、体調を崩す犬は結構います。体が暑さに慣れないせいもあるでしょう。熱中症にならないためには少しずつ体を暑さに慣らすというのも1つの方法。過保護にし過ぎず、しかし熱中症を予防しながら、みなさんのご愛犬が少しでも健やかにこの夏を乗り切れますように。


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参考資料:
(*1)2007年7月アップリカ調べ
(*2)アニコム損害保険株式会社「STOP熱中症プロジェクト」より


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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。