子どもNISAとは?
NISAはそもそも英国で普及している制度を日本流にアレンジして導入してものですが、その発祥国イギリスではすでに「ジュニアISA」という子ども向けの制度が2011年から実施されています。日本でも「子どもNISA」として、祖父母や両親が贈与などにより孫や子どもの名義で、年間100万円の枠の中で投資や積立などをするもので、その場合は大人と同じく非課税が適用されるものです。
贈与税の非課税枠110万円(年間)の範囲内で上手に組み合わせていけると、世代間の金融資産の移転が進み、国としても「貯蓄から投資へ」の資金移動が行われて利点が大きいということになります。
2016年をめどに、NISA対象者の年齢を20歳から18歳に引き下げることと同時に、0歳から18歳未満の子どもでも活用できる「子どもNISA」を創設する方向で調整が進められています。
背景には、約1,600兆円に及ぶ個人の金融資産を投資へ振り向けることを加速して、景気の下支えを行うことと、若年層への制度普及を促進することがあります。
金融庁がまとめて6月に発表したNISA口座開設数(平成26年3月31日時点)を見ると
NISA口座開設総数6,503,951件のうち、60歳以上が59.8%と半数以上を占め、20代では3.2%、30代で7.7%、40代12.%、50代16.6%となっており、若年層ではあまり活用されていない状況が鮮明に写し出されています。
子どもの頃からNISA口座を持つことで、貯蓄や投資、経済への関心が高まることと、現実的に資産形成に役立つことが期待されます。
親もしっかり活用したいNISA制度
子どもNISAの他にも、大人版NISAの非課税枠を年間100万円から200~300万円に引き上げることや、非課税期間の5年間を延ばしていくことなどの検討が進められています。大人の私たちも賢くNISAを活用して、子どもに親の背中を見せてあげられるようにがんばりたいですね。