世界遺産保護のために寄付ができるファンド
世界遺産を支援してみよう!
世界遺産に決定されれば、国内はもちろん、海外からも注目を浴びることになり、歴史的意義・価値がさらに高まるのはもちろん、観光客の増加など経済活動面でも注目に値するといえます。
こうした側面を投資により果実を得ることはできないのでしょうか?
例えば、群馬県内にある上場企業に個別に投資する方法も考えられますが、群馬県全体を応援しようと考えるならば、投資信託を購入する方法があります。
実は、2014年6月23日から、「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界文化遺産への登録を記念して、群馬銀行では「富岡製糸場・絹産業遺産群保護活動応援ファンド(愛称:群馬の絹遺産)」の取扱いが始まっています。
このファンドでは、必ずしも世界遺産に関連する企業というわけではありませんが、群馬県内に本社を置いている企業や雇用創出など群馬県内で積極的に事業活動を行っている企業、群馬県で創業した企業など群馬関連の上場企業の株式に投資を行います(運用資産の50%程度)。
一方、残りの50%程度は新興国を含む世界のソブリン債券(国債・国際機関債・政府機関債・地方債等)に分散投資されます。世界遺産であるからなのかわかりませんが、運用資産の半分程度は世界債券が組み込まれている点は知っておいた方がよいでしょう。なお、原則として為替ヘッジは行われません。
もっとも、このファンドが世界遺産と関連している点は、運用管理費用(信託報酬)の一部が「富岡製糸場と絹産業遺産群」保護のための寄付に使用される点です。特に群馬県にお住まいの方や出身の方、関係する方は、投資という観点から世界遺産を応援する方法もあるため、地元応援には適しているといえます。
実はファンドだけではない、中には定期預金での応援も
群馬の世界遺産ファンドは群馬県に関連する企業を応援し、信託報酬の一部を寄付するといったものでした。それでは他の地域の世界遺産においては、何かこうした金融資産といった観点から応援できるものはないのでしょうか。実は存在します。特に定期預金において、世界遺産を応援するといった取り組みは全国で行われています。その時々により販売されるため、探してみる必要がありますが、例えば2015年3月31日まで取り扱われているものとして、紀陽銀行「世界遺産定期預金」があります。
これは、「紀伊山地の霊場と参詣道」世界遺産登録10周年を記念したものであり、預金額の0.01%相当額が和歌山県世界遺産協議会に寄付されます。
また、2014年8月29日まで取り扱いがあるものとして、十八銀行「長崎が目指す2つの世界遺産登録応援定期」があります。これは、「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」および「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の世界遺産登録を応援するための定期預金であり、旅行券3万円が抽選で50名様にあたるといったプレゼントまであります。
こうした定期預金であれば、リスクは取りたくない方でも応援できますので、特に地元の方は応援する方法として活用するのもよいでしょう。
※詳細は、各金融機関のホームページをご覧ください。