シンガポール/シンガポールのグルメ・レストラン・屋台

VIPも通うシンガポール伝統料理有名店/ペラマカン

シンガポールの伝統料理、プラナカン料理。なかでも、伝統的製法にこだわる本格的プラナカン料理が食べられる貴重なお店、「Pera Makan(ペラマカン)」は、地元のテレビでも紹介される有名店で、シンガポールの政治家等、VIPの利用も多いのだとか。とは言え、元々は家庭料理のプラナカン料理、家族連れも歓迎と言う、アットホームな雰囲気。シンガポールならではの味を、ぜひ味わってみて。

仲山 今日子

執筆者:仲山 今日子

シンガポールガイド

シンガポールの伝統料理の有名店「Pera Makan」

解説

落ち着いた雰囲気の店内


解説

赤い飾りのついた看板が目印

伝統的なプラナカン料理を楽しめる店として、地元のテレビでも紹介された名店、「Pera Makan(ペラマカン)」。
世界中の料理が食べられるシンガポール。でも、せっかくシンガポールに来たのなら、シンガポール独自の料理も楽しみたい、そんな方にお勧めなのが、プラナカン料理。世界中からやって来た移民の男性と、マレー系の女性が結婚して生まれたのが、マレー語で「ここで生まれた者」という意味を持つ、「プラナカン」。

なかでもシンガポールで大多数を占める、中華系のプラナカンの家庭で受け継がれて来た料理が、一般的にプラナカン料理として知られています。中国料理の伝統を生かしつつ、ココナッツミルクやスパイスなど、南国ならではの食材を取り入れた元祖フュージョン料理のようなもの。

解説

プラナカンの伝統的な食器等が飾られている

実はこちらのお店のオーナーシェフのKathryn Poh Neoさんは、プラナカン料理を大学で教えるほどの腕前で、「ペラマカン」では、シンガポール政府要人によるパーティー等も開かれているのだとか。

家庭料理にふさわしく、お子さん連れも大歓迎、リラックスした雰囲気のお店ですが、店内にさりげなく飾られているのは、実は100年以上前のアンティークのプラナカンの壷やタイル。ちょっとした所にも、本物へのこだわりが感じられます。

伝統的なプラナカン料理の数々

解説

伝統的なプラナカン料理の中でも代表的なもの


解説

カニ肉も入った滋味あふれるスープ

まず頂いたのは、Bakwan Kepitingという、タケノコ入りの豚肉の肉団子に、カニの身をまぶしたスープ(5シンガポールドル)。鶏と豚から取ったクリアなスープは優しい味で、疲れたとき等でもすっと入って来るような、滋味あふれるスープでした。

続いては、Nyonya Oxtail Stew(16シンガポールドル)を。トロトロに煮込まれたコラーゲンたっぷりのオックステールと牛すね肉は、スプーンで崩れるような柔らかさ。こちらも、柔らかく煮込まれた大ぶりのジャガイモや人参がたっぷり。ほのかに香るカレーのようなスパイスの香りが、食欲をそそります。ちょっとスープカレーのような雰囲気で、どんな方にも好まれる味わいではないかと思います。

解説

プラナカン料理の要、サンバルが使われている

続いては、サンバルと呼ばれるスパイスを使ってイカを焼いたもの、Sambal Sotong(16シンガポールドル)プラナカン料理にとって最も大切なものの一つがこのサンバル。ペラマカンでは、料理に合わせて、甘み、酸味などが異なる自家製サンバルを常に5種類ほど準備しているとか。ちなみに、このイカには、やや甘めのサンバルを合わせています。イカの旨味に、サンバルの酸味と辛みが良く合います。

そして、海老のタマリンド風味、Udang Goreng Assam(ウダンゴレンアッサム、22シンガポールドル)。辛みはなく、甘酸っぱいタマリンドのソース(タマリンドの事をアッサムと呼びます)がこんがりと焼き上がった香ばしい海老と良く合います。

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アヤムブアクルア

ニョニャ料理の中でも、手間がかかることで知られているのが、Ayam Buah Keluak(アヤムブアクルア、16シンガポールドル)。ブラックナッツとも呼ばれ、本来有毒なブアクルアを、30日から40日かけて毒を抜いて作ったという手の込んだもの。ブアクルアのナッツの中身を取り出し、REMPAH(マレー語で香辛料)と呼ばれる伝統的なマレーのスパイスミックスを加えて、実の中に戻しています。

 

解説

スパイスの混ざったブアクルアの実

お店によってはひき肉とナッツを詰める所もあるようですが、Peramakanでは、そのものの味わいを楽しんで欲しいと、中味はブアクルアだけにしているそう。まず固い殻の中からフォークでペースト状の身を出します。どこか黒豆のような、赤味噌のようなコクのある、深い独特の味わいと、ややピリ辛のスパイスが良く合います。このブアクルアの実は、一皿に2個ついて来ますが、この部分をもっと食べたい! というリクエストも多いため、1個1.5シンガポールドルで追加注文もできるそうです。柔らかく煮込まれている鶏肉との相性も抜群でした。

解説

ニョニャ風のビーフのカレー煮込み

続いては、ニョニャ料理の定番、牛肉のココナッツカレー風味、Beef Rendang (16シンガポールドル)。こちらのものは、辛みがマイルドで、ココナッツミルクの優しい味わい。じっくりと煮込まれた牛すね肉も旨味たっぷりで、ご飯が進みます。


マレーの食材を生かした伝統的なデザート

解説

南国ならではの食材が使われている


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ココナッツミルクがたっぷり

デザートの中でのお勧めは、かき氷のようなChendol(チェンドル、5シンガポールドル)。ココナッツミルクの中に、かき氷と大粒のキドニービーンズ、自家製のパンダンゼリーが入っています。ふっくらしたキドニービーンズの食感が良く、甘すぎずすっきりとした味わいです。

続いては、タピオカで作ったプリン、Sago Gula Melaka(サゴグラメラカ、4シンガポールドル)。新鮮なしぼりたてのココナッツミルクに浮かぶ、もっちりとしたタピオカのプリンに、その上にはグラメラカというパームシュガーのシロップが。グラメラカの香りとフレッシュなココナッツミルクの相性の良さ、更にタピオカのもちもちした食感が楽しめます。

ドリアン好きな方には、Durian Pengat(ドリアンペンガ、6シンガポールドル)を。通常よりクオリティーの高い、D24グレードのドリアンのピューレに、サツマイモ、ヤム芋のペーストを混ぜて冷やしたもので、まろやかな味わいが楽しめます。

解説

パンケーキには、青い花を使った色づけがされている

そして、珍しいのがこのApom Berkuah(アポンバラクア、6シンガポールドル)。米粉とイーストで出来たパンケーキに、温かいバナナとパームシュガーのソースをつけていただくデザートです。上の青い色は、バタフライピーと呼ばれる、豆科の花でつけた、天然の色。やや酸味のあるパンケーキに、パームシュガーならではの優しい甘みのバナナソースがよく合います。

解説

クコの実の入ったロンガンのお茶

食事に合わせて、ほのかに甘い黒砂糖のような味わいのロンガンのお茶、Nyonya Longan& Red Date Tea(3.5シンガポールドル)をいただきました。この他にも様々なプラナカン料理が揃っています。シンガポールならではの伝統料理を味わいたいという方は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?

<DATA>
■Pera Makan(ペラマカン)
営業時間:ランチ11:30~15:00、ディナー 18:00~22:00(無休)
住所:Level 3, Keppel Club, 10 Bukit Chermin Road, Singapore 109918
TEL:+65 6377 2829
URL: http://www.peramakan.com/
アクセス:MRTハーバーフロント駅からタクシーで5分程
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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