徹夜おどり(郡上おどり)(てつやおどり/ぐじょうおどり)
中世の「念仏踊り」「風流踊り」が発祥とされていて、江戸時代に本格的に盆踊りとして定着しました。郡上おどり自体は7月上旬~9月上旬まで続く行事ですが、朝まで踊り続けるのはお盆の4日間だけです(徹夜おどり期間中以外の郡上おどりは、22時半頃に終わります)。かつては全国あちこちで夜を徹して踊る盆踊りがあったと言われていますが、今では道路規制や治安上の問題により「徹夜おどり」ができる盆踊りは全国的にも非常に珍しいものになってしまいました。
徹夜おどり期間中のスケジュールは、以下の通りです(2014年度の場合)。
8/13 20時~翌朝4時頃まで 新町~橋本町
8/14 20時~翌朝5時頃まで 新町~橋本町
8/15 20時~翌朝5時頃まで 橋本町~新町
8/16 20時~翌朝4時頃まで 本町
いずれも、高速バスターミナルとなる郡上八幡城下町プラザから歩いて行ける距離に会場はあります。
踊りは、観光客でも誰でも参加できます。事前申し込みなどは特に必要ありません。いつ入っても、いつ離脱しても自由です。とくに徹夜おどりのときは、仮眠や休憩を適度にとることが最後まで続けられるコツとなります。衣装も自由ですので、Tシャツにジーンズでもかまわないのですが、できたら浴衣に下駄で参加したいもの。町並みに浴衣がとてもよく似合いますし、下駄を鳴らして踊りの調子をとるのが郡上おどりの特徴です。
また、後述の「免許状審査」にも浴衣着用が必要だからです。浴衣レンタルは予約制。宿や地元の呉服店などで予約を受け付けています。
宿も浴衣レンタルの予約もとれなかった場合、午前中に現地入りして自前の浴衣に着替え、着替えや帰りのきっぷや貴重品などを入れておくのに、早めにコインロッカーか駐車場を確保しましょう。あとは夕刻までゆったりと町内観光をどうぞ。
郡上おどりの曲(踊り)の種類は全部で10種類、「かわさき」「春駒」「三百」「ヤッチク」「古調かわさき」「げんげんばらばら」「猫の子」「さわぎ」「甚句」「まつざか」です。それぞれの曲名にて動画サイトを検索すれば、曲と踊りが予習できます。
郡上おどりには、免許状制度があり、踊り屋台に張り出される審査曲目で踊りがうまかった人は、保存会から免状がもらえます。免状発行料金は無料ですが、額は実費(2000円程度)が必要です。中には、免許状を目指して何年も郡上に通い続ける人もいるとか。
昼間から夕方に、踊りの事前講習会があり、参加した方が本番でより楽しめると思います。
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アクセス:JR東海道本線・名鉄岐阜駅下車 岐阜バス乗換約1時間15分「郡上八幡城下町プラザ」下車
または、長良川鉄道郡上八幡駅下車徒歩約30分
電話:0575-67-0002 (郡上八幡観光協会)
写真提供:(一社)岐阜県観光連盟
8月は、7月とならんで、盆踊り、花火大会、旧七夕・虫送りなど、魅力的な夏祭りがいっぱいの季節。このほかにも、行きたくなる祭りはたくさんありますので、ぜひあなた好みの祭りを発掘してみてください。