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2014年上半期の投信販売ベスト10とワースト10は?

2014年も半分が過ぎました。NISAの制度開始に消費増税と、多くの方はこの半年の間に「おカネ」について考える機会が増えているのではないでしょうか。果たしてどのようなファンドが投資家の支持を集め、「売れ筋」としてランクインしたのでしょうか?反対にどのようなファンドから資金が流出したのでしょうか。国内投信市場の販売動向に迫ります。

篠田 尚子

執筆者:篠田 尚子

投資信託ガイド

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高分配支持の傾向、より鮮明に


今年2014年上半期は、日経平均株価が約7%下落するなど、大型株を中心とした日本株こそ振るいませんでしたが、世界の株式市場と見渡すと、上昇した地域が目立ちました。1-3月は寒波で苦戦を強いられた米国も、一時的な調整の後、右肩上がりの上昇を続けています。

こうした中、売れ筋の「ベスト10」は全て毎月分配型が独占しました。今年1月にNISA(少額投資非課税制度)の運用が始まり、積立向けのインデックス連動型ファンドへの資金流入も増加しましたが、金額ベースのランキングでは依然として毎月分配型が上位に名を連ねている状態です。株価の上昇による中長期的な値上がり益よりも、足元で享受できる高い利回りが好まれていることが分かります。

1位につけた「野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信(米ドルコース)毎月分配型」と、5位の「アムンディ・欧州ハイ・イールド債券ファンド(トルコリラコース)」は、いずれも1万口あたり250円という高水準の分配を行っています(6月末時点)。最近では、月々300円を支払う「超高分配」ファンドも登場していますが、こうしたファンドには全て「高分配を可能にするための仕組み」が用いられています。相場環境によっては、基準価額が大きく上下することもあるので注意しましょう。

2014年上半期 追加型株式投資信託 純設定額ベスト10ファンド

2014年上半期 追加型株式投資信託 純設定額ベスト10ファンド



レアル関連は軒並み資金流出に 


一方、資金流出額の多かった「ワースト10」のランキングでは、「グロソブ」こと「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」が首位につけました。2010年ごろから資金流出に苦しめられてきた同ファンドは、今年4月、上記「べスト10」のランキングで2位につけた「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」に純資産残高首位の座を明け渡しています。

また、「ワースト10」も、3位の「日興JPM環太平洋ディスカバリー・ファンド」と5位の「日興・新経済成長国エクイティ・ファンド」を除き、毎月分配型が上位を占める結果となりました。中でも、昨年以降、弱含みの傾向が続いてきたブラジル・レアルは軒並み資金流出に見舞われています。なお、毎月分配型の場合、資金流入の大小も分配可能原資に影響を与えるので、注視する必要があります。

2014年上半期 追加型株式投資信託 純設定額ワースト10ファンド

2014年上半期 追加型株式投資信託 純設定額ワースト10ファンド

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