見やすくなった「東京都の地盤、液状化予測図」<平成24年度改訂版>

液状化予測図+液状化履歴図

液状化予測図+液状化履歴図

東京都は平成23年3月の東日本大震災を受け、同年8月には防災対策見直しの一環として液状化予測図の改訂を決定。平成25年3月、サイト上に公開した。ボーリング調査をはじめとする豊富な蓄積データを反映したこと、さらには地盤と液状化予測図の情報を一体で閲覧できるなどかなりの改良が施されている。

東京は、西から伸びる武蔵野台地と河川などの東京低地、埋立地などが複雑に入り組んでいる。また、地下水が豊富なことやたび重なる市街地整備などで湿地や水系が姿を消し、強固な地盤との境目などが現況から把握できないといった実状がある。

大きな地震で建物がダメージを受けるか否かは主には構造の問題であるが、揺れ方の違いや液状化による(地盤や地下に埋設されたライフラインへの)被害などは地盤情報が鍵となる。さらには近年頻度が増えたと思われるゲリラ豪雨などの短時間でまとまった雨量に対する被害の可能性なども考慮すれば、以前の地形・水系を把握しておく重要性も再認識されるだろう。

年代別水系図、地形分類

土地条件図(昭和45年)

土地条件図(昭和45年)

改訂版で新たに追加された機能はいくつかあるのだが、なかでも注目したのが「土地条件図(昭和45年)」と明治、大正、昭和のそれぞれの「水系図」である。土地条件図とは、地形分類のこと。

土地条件図は、台地、平野、河川、凹地など地盤や地表の情報が一目で見てとれる。現況から推し量ることができないものとして「旧水面上の盛土地」などがあり、人工的に改変された土地情報が閲覧できるところが特徴だ。さらに盛土された土の質によっても液状化の可能性が異なるようだ。関東大地震の調査からと関連させた液状化履歴図との図表も解説サイトに掲載されているので参考にしたい。

水系図では、今では道路になっている小さな河川や池が随分たくさんあることがわかる。ふだん街を歩いていて思うこと、「なぜこの道は曲線なのだろう」や「雨の日にここだけ水が溜まりやすい」といった疑問などがひょっとして解消されるかもしれない。

地表面最大加速度分布図

地表面最大加速度分布図

地表面最大加速度分布図

地震の揺れ方は「規模(マグニチュード)」「震源までの距離」「表層地盤」の3つの要素で決まる。地震が起きたとき、数秒後にはインターネットやテレビのニュース速報で「規模」や「震源地」を知ることはできる。しかし、表層地盤が何であるかは場所によって異なるため、一様に公表はされない。逆に自宅や職場など普段居る可能性が高い地点は事前に調べておくことができる。

地表面最大加速度分布図の解説ページでは、「最大加速度は沖積層の厚さが増すにしたがって小さくなるのに対して、最大速度は逆に大きくなっています。関東大地震のときには沖積層が厚いほど木造建物の被害が大きかったこと、また、木造建物の被害は最大速度に比例することから、計算結果は過去の被害の傾向と一致していると考えられます」と記述されている。

参考サイト
東京の液状化予測<平成24年度改訂版>

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