食と健康/魅力の食材・成分(肉・魚介・野菜・フルーツなど)

果物の健康情報のウソ、ホントと、摂り方の注意点(3ページ目)

スムージーなど果物を活用したドリンクが人気ですが、意外の日本人の果物の摂取量は、少ないのが現実。果物を摂取することで得られる健康への役立つ効果や、誤解されがちな点、摂る時の注意等についてご紹介します。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド


果物の果糖が不安?

果糖は、血糖値に影響しませんが、過剰摂取は中性脂肪の蓄積を招き、コレステロールの合成を促進すると見られています(「健康食品の安全性・有効性情報/国立健康・栄養研究所」)。

この果糖は果物に多く含まれますが、果物には、果糖の他にもぶどう糖やショ糖、また二糖類、多糖類なども含まれ、他にビタミンやミネラル、食物繊維、抗酸化作用のあるポリフェノールやフラボノイドなどの有効成分も含み、果物として適量を食べるならばデメリットはないと言えそうです。

しかし、果実と果汁では異なり、食物繊維などの有効成分が除かれているものもあります。女性のみの分析報告ですが、果汁摂取は糖尿病のリスクを上げる、しかし生の果物は逆にリスクを下げる結果になったという報告もあります。

こうした面を見ると果汁は悪者に思われるかもしれませんが、それは一面にすぎません。糖尿病等が気になる人には果汁は気をつけなければならないでしょうが、健康な人であれば適量飲むのは問題はないでしょう。スポーツ後の栄養補給などには、糖分とビタミンCやフィトケミカルを補う一つの選択です。

果物を食べるときの注意点

果物を摂る場合、気をつけたい事もあります。
一つは、薬との食べ合わせです。特にグレープフルーツなどは、薬の作用を強くしてしまう場合があります。
薬ガイドさんの記事「お薬の基礎知識part7 薬と食べ合わせ関係」がありますので、ご参考になさってください。
 
また、もう一つは特に近年話題になっている、果物アレルギーや口腔アレルギーなどもあります。「花粉症と果物アレルギーの関係」「花粉症、果物アレルギーの人は要注意! 豆乳アレルギー」も、参考にお読みください。

また果物はカリウムも多いので、腎機能が低下している場合等、摂取に注意が必要な場合もあります。

幅広い料理にも使って、楽しもう

ガイドは、数年前から意識的に、料理にも活用しています。果物の甘味や酸味、そして華やかな香りは、ちょっと加えるだけで、料理をレベルアップしてくれます。

オレンジやイチジク、キウイフルーツなどをサラダに加えて、塩、こしょう、エキストラ・ヴァージンオイルを少したらして和えるだけでも、おいしくなります。またカレーやパスタなどはもちろん干し苺や柿を白和えに、小夏などの柑橘をお造りなどに合わせてもとても、おいしくなります。

様々な有効成分を含んだ果物を、偏らずに食べるには、いろいろな食材と合わせる事も、リスクを小さくすることにつながります。様々な料理も活用し、その豊かな味わいを楽しみましょう。

参考/
・平成24年国民健康栄養調査結果の概要
・果実の機能性について (独立行政法人農研機構 果樹研究所)
・果物の消費行動に関する調査結果(社団法人JA総合研究所)
Factbook 果物と健康五訂版(毎日果物200グラム)
・果物の機能性に関する研究動向(ベジタブルフルーツv350f200.com野菜等健康食生活協議会事務局)
・果物で始める健康生活 毎日果物200グラム
果物(e-ヘルスネット)
その他
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