圧巻のコーディネート群「きものコーディネートの森」
そしてやはりイベント内で目を惹くのが、約200点の完全コーディネート着姿の「きものコーディネートの森」。着る人、作る人、売る人、それぞれの視点から「今どきのきもの」をトルソーに表現。これだけのコーディネートが一度に見られるのは滅多にない機会です。きものコーディネートの森
たくさんのコーディネートの中から自分のお気に入りを探し出し、そのテクニックを学ぶのもひとつの楽しみ方なのではないでしょうか。さらに今回の展示では、それらをアートにするもう一工夫がなされています。
中野「ただ明るい時間の中で展示するだけではなく、その現場の空気を大切にして、照明や音響で演出し、幻想的な雰囲気の中で着物を展示する時間も設けるなど、様々な表現の展示を考えています。今までのきものイベントにありがちな感じではなく、いわゆる美術館の企画展のようなものになるかもしれません。」
実は海外で着物は、ファッションとしてだけではなく芸術として認められ、その美しさ、技術を高く評価されています。そういう点で言えば、ゆくゆくはこのコンテンツを世界に発信したいと言う中野さんの思いも大きく頷けるもの。今回のイベントは私達がそれに気付き、認識するいいきっかけにもなるかもしれませんね。
ここでしか見られない!貴重な展示も
その他、宝塚歌劇団100周年を記念して、きものデザイナー・木越まりさんがデザインした「月組 宝塚をどり」の衣装を展示。(C)宝塚歌劇団
誉田屋源兵衛製作着物
和装を未来に繋げる新しい流れ
江戸時代、日本橋は文化の中心的な存在。当時の流行はここから発信されていました。いつしか時代は流れ、ここ日本橋は、古き良きモノが残される街となって久しくなりました。しかし伝統とはいつの時代も革新との繰り返し。その時代の人々の生活に溶け込み変化していったものだけが生き残っていきます。着物が日常ではない今、いかにして和装を未来へ繋げていくのでしょうか?中野さんに、和装の将来について聞いてみました。
中野「私にとっての和装は、人生や生活を楽しむためのファッション。今、着物を着たいと思った人が、現代の社会においてどんな風に着物を着て楽しむのか?着物を着て式典に出ると厳かな気持ちになるとか、着物を着て街を歩くと特別感があって楽しいとか、そういった意味で存在していると思うので、時代の変化にともなって着物の役割もどんどん変っていくものだと思っています。だから、和装は時代と共に進化して、新しい形で残っていってほしい。」
2015年5月。新緑がまぶしく輝くこの季節、日本橋から新たなムーブメントが起こる瞬間を、皆さんも是非お見逃しなく!
「わーと日本橋」イベントデータ
わーと日本橋
2015年5月2日(土)~10日(日)
10:00~20:00
(初日12:00~18:00 最終日10:00~18:00)
■会場
COREDO室町1 日本橋三井ホール
東京都中央区日本橋2-2-1
COREDO室町1 5F (エントランス4F)
■公式ホームページ
http://wa-art.net/