適切な管理がなされていない場合、設備が故障してもなかなか対応してくれない、敷地に大量に雑草が生えている等、入居者にとっての満足度が低い建物となってしまうケースがほとんどです。
そのような建物では入居者募集が思うように進まず、結果的に空室率が高まり、賃貸経営は失敗に終わることになります。
実際に、「空室の原因は管理会社だった」という事例も数多く見られます。今回は、正しい管理会社の選び方について解説します。
入居者募集の方法は適切ですか?
入居希望者はインターネットで物件を選別後、仲介業者に向かいますが、主要ポータルサイトに物件を掲載していなければ、入居希望者の目に留まる確率は大きく下がってしまいます。また、掲載している場合でも、設備状況については全て登録されているかどうか、写真についても広角レンズで明るい環境で撮られているか等がポイントとなります。
インターネットへの掲載状況を確認
また、募集図面(マイソク)についても、業者によって品質の差が出やすく、管理会社の客付け能力を判断する上で重要なポイントとなります。
トラブルに対する管理体制は万全ですか?
水漏れなどが起こった際に緊急対応してもらえないようでは、入居者は離れて行ってしまいます。コールセンターなどで24時間、しっかりとサポートしてくれる体制が整っていなければ、管理は任せられません。また、設備のトラブルだけでなく、家賃滞納や入居者トラブルが発生した場合の対応についても、管理会社のレベルを見極めるポイントになります。これらのトラブルに対して、担当者が法律に基づいた適切な対応が取れなければ、後の更なるトラブルを引き起こす原因になりかねません。
事前に管理会社に対し、実際にトラブルが起こった際の対応マニュアルを提出してもらい、オーナーさん自身の目で、その内容を確認しましょう。
適切な清掃管理は出来ていますか?
入居希望者に内覧に来て頂いたとしても、清掃が行き届いていなければ入居は決まりません。1人暮らしの方の内覧数は、平均でわずか2.4件との調査結果も出ており、数少ない内覧者に確実に入居して頂く為にも、しっかりとした清掃管理が求められます。実際にその管理会社が管理している物件を確認し、清掃管理のレベルを確かめる事をお薦めします。
その他のチェックポイント
□リスク管理のとれた契約書を作成できていますか□入居審査は甘すぎませんか
□家賃保証会社を利用できますか
□経営は安定していますか
□丁寧な電話対応が出来ていますか
□地域のマーケットを把握していますか ・・・など
管理会社は賃貸住宅経営の重要なパートナーであり、手数料が安いという理由だけで選択するのは禁物です。管理会社のチェックポイントを理解し、ご自身の目で確かめる事が重要です。
なお、管理会社が作成した募集図面や対応マニュアルを見ても、その善し悪しが判断できないという場合には、公益社団法人東京共同住宅協会などの専門の相談機関を活用することをお薦めします。