新興市場関連は投信でも成績上位
2014年5月末から遡ること5年間の運用成績上位ファンドには、国内の中小型株や新興市場関連銘柄に投資するタイプが名を連ねました。特に、ガンホー・オンライン・エンターテイメントやミクシィなど、個人投資家の間でも人気の高いゲーム関連銘柄を組み入れたファンドは軒並み好成績を収めました。とはいえ、国内の新興株市場が上昇に転じたのは2013年以降ですから、「じっくり5年間をかけて」というよりも、足元1年半の株価急騰がこうしたファンドの運用成績を一気に押し上げたと見た方が良いでしょう。
尚、1位につけた「DIAM新興市場日本株ファンド」は、残高が急増したことを理由に昨年3月より新規の買付申込みを停止しています。投資先である新興市場の規模や流動性などを考慮し、適正な資産規模での運用を行うための措置となりました。
株価上昇が裏目に…
一方、運用成績で下位に沈んだのは、1、2、4位につけたベア型のファンドでした。ベア型とは、ブル・ベア型投信を構成する1ファンドで、先物を売り建てることで対象とする指数とは反対の動きをファンドの基準価額に反映させます。相場に対して強気の見方をするものがブル(雄牛)型であるのに対し、ベア(熊)型は弱気の見方を意味します。株式市場が良好だった足元5年間については、残念ながらベア型の運用戦略が裏目に出る結果となりました。また、3、5、6位につけた金関連のファンドも、株式市場の上昇を背景に金価格が下落したことで運用成績が低下しました。