問題集は、解く前に“読め”!
問題集は解く前に「読む」ことが大事だった!
例えば、漢字のテスト対策として、何回も漢字の書き取りをする人がいたとします。でも、実はこれは非常に効率の悪い勉強の仕方です。なぜなら、読める漢字・書ける漢字を何回書いても、読めない漢字・書けない漢字が書けるようになるわけがないからです。
「えっ?何、当たり前のこと言ってるの?」と思うかもしれませんが、学習指導のプロの目から見たら、8割近い子がこうした無駄の多い勉強の仕方をしていると言えます。
問題集を“読む”とは?
どんな問題集でも良いので、漢字の問題のところを開いてみましょう。そして、片手に解答冊子を持ちます。「読み」を答える問題なら、そのまま答えを言ってみます。「書き」を答える問題なら、指で空書きします(=空中に字を書くつもりで指を動かす)。わからない場合は答えを見てもいいです。でも、その代わり答えを見て解くときは、絶対に問題集に答えを書き込まないで下さい。
これを、ガイドは「問題集を読む」と呼んでいます。漢字に限らず、国語、英語、理科、社会と、数学以外の教科は、まずはこの方法で1ページ問題集を「読んで」みましょう。
一通り、問題集を読んだら解答を伏せて、ここで初めて、問題集に書き込んで問題を解きます。その時、絶対に答えは見ないでください。カンニングと一緒ですから。
数学は必ず“途中の計算式”を書く
ところで、数学はどのように勉強したらよいでしょうか。数学の問題集の解き方のポイントは2つあります。まず、計算問題は、
7-5×2
=7-10
=-3
のように、=(イコール)をそろえて、途中の計算式を書くことです。
途中の計算式は、=をそろえて、下へ、下へと続けていきましょう。=を横につなげて書かない方が良い理由は、式が複雑になった場合、途中の計算式も長くなり見づらくなるからです。=を横につなげて書くと、見間違えによる計算ミスが多くなるのでやめましょう。
次に、文章題や図形の問題の解き方です。こちらは、似た問題(同じパターンで解く問題)をまとめて解く練習をしましょう。例えば、代金を求める方程式の文章題なら、そのような問題を教科書や問題集から見つけてきて、それだけを解きます。図形の問題も同じように、似た問題を探してきて解くようにしましょう。こうして、一通り問題を解き終わったら、次のパターンの問題に取り組みます。
赤ペンで答えを書き込まない!
さて、以上のように、問題集を解いたら、次にすべきことは「丸つけ」です。ほぼすべての学校で「間違えた問題は赤ペンで答えを書き込むように指導している」ようですが、残念ながら、この丸つけの仕方は問題集を解く意味をなくしています。赤ペンで問題集に答えを写したところで、できなかった問題ができるようになることはないからです。
“間違い直し”をしよう
丸つけのルールは、「1ページ解いたら、1ページ丸つけをする」ことです。何ページも一気に問題を解いて、後で丸つけをしようと思ってはいけません。間違えた問題は、×かチェック印をつけておいて、もう一度、解くようにしましょう。これを「間違い直し」と呼びます。「丸つけ」をしたら、すぐ間違い直しをします。間違い直しをしないまま次のページへ進んではいけません。なぜなら、解けない問題をそのままにして次のページへ進んでも、解けないままだからです。
その時、辞書や教科書を調べてもいいです。また、間違い直しは、直しノートを一冊作って、そこにやるようにしましょう。
肝心なのは、答えを写すのではなく、「もう一度、間違えた問題だけを解く」ことです。こうすることで、できる問題を解くという無駄が省け、できない問題を集中して復習することができます。