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カタログが読めるようになる、ビデオカメラ用語辞典

ビデオにまつわる主な用語を、わかりやすく解説してみました。わからない用語に出会ったときには、いつでも参照してください。新しい用語は、順次追加していきます。

阿部 信行

執筆者:阿部 信行

デジタルビデオガイド

 知ってると便利・ビデオ用語辞典

ビデオカメラを購入するとき、「カタログに書かれている専門用語がわからない」なんてことありませんか? あるいは、ビデオカメラを購入したけど、マニュアルの意味がよくわからない。あるいは、ビデオカメラのディスプレイにメッセージが表示されるのだけど、意味がわからない。そんなこともあるのではないでしょうか。

そこで、ここでは、ビデオにまつわる主な用語を、わかりやすく解説してみました。わからない用語に出会ったときには、いつでも参照してください。新しい用語は、順次追加・更新いたします。



【数字】

1080/60i方式

1080/60iの「1080」は、フレームを1080本の走査線に分けることを表し、「60i」は、1秒間に60枚のフレームを「インターレース方式」(interlace)で表示するということを表しています。
インターレース」は、動画のフレーム(1枚の静止画像)を1080本の走査線に分け、前の動画の奇数番号の走査線と、後のフレームの偶数番号の走査線を同時に表示して動きを表現する表示方法のことをいいます。現在の地上波などほとんどのテレビ放送が利用している方法です。
メリット:動きが滑らか
デメリット:高画質な映像が得られにくい


1080/60P方式

1080/60Pの「P」は、「プログレッシブ方式」(progressive)を表しています。プログレッシブ方式は、操作背に分けて送られてきたフレームの情報を、1枚のフレームとして上から順に番号順に表示し、1枚のフレームを表示したら次のフレームを表示するというように、1枚ずつフレームを表示する方法です。
メリット:高画質な映像が得られる
デメリット:激しい動きではカクカクした動きの映像になりやすい



5.1ch

5.1chサラウンド」とも呼ばれ、臨場感ある音響効果を再現するためのシステムのこと。
5.1chでは、6個のスピーカーを利用します。スピーカーは、ユーザーから向かって、正面、右前方、左前方、右後方、左後方にそれぞれ配置されます。また、低音出力用のウーファースピーカーを配置します(どこに配置してもかまいません)。なお、ウーファースピーカーは、出力できる音域が限られていることから、0.1chとカウントされます。これらのスピーカーをまとめて、5.1chと表現しているのです。


【英字】

Android

Googleによって、スマートフォンやタブレットなどの携帯情報端末用に開発されたプラットフォームのこと。簡単に言えば、スマートフォンやタブレットなどのOS(オペレーティングシステム)のこと。



AVCHD

AVCHD」(エイ・ブイ・シー・エッチ・ディー)というのは、高画質なハイビジョン映像をDVDディスクやハードディスク、SDなどのメモリーカード上に撮影記録できるように開発された記録フォーマット(規格)のことです。それまで映像データはビデオテープに記録されていたのですが、AVCHDによって、さまざまなメディアに記録できるようになりました。
なお、AVCHDの基本仕様は、ソニーとパナソニックの2社によって策定されました。



Dolby Digital

Dolby Digital」(ドルビー・デジタル)というのは、音声をデジタル化して圧縮するテクノロジーの一種のこと。ビデオカメラをはじめ、映画やホームシアター、パソコン、ビデオゲームなど後半に領されています。


H.264、H.265

映像データをデジタル化すると、とても多くの情報に変換されるのですが、H.264(エイチ・ドット・ニー・ロク・ヨン)は、この映像データを圧縮して、小さなデータとして記録するためのテクノロジーの1つです。
これは、ITU(国際電気通信連合)という組織によって勧告された規格ですが、同じ規格が、ISO(国際標準化機構)という組織でも、動画圧縮テクノロジーの「MPEG-4」の一部として「MPEG-4 Part 10 Advanced Video Coding」という名称で勧告されています。
同じテクノロジーが違う名前で存在しているのですが、そのため、一般的には「H.264/MPEG-4 AVC」や「H.264/AVC」というような名前で表記されている場合が多いようです。H.264は、スマートフォンやタブレット、ゲーム機などの標準動画形式として採用されるなど利用範囲の広い圧縮技術です。
特徴的なのは、その圧縮技術で、MPEG-2と同じレベルの画質を保つのであれば、MPEG-4のデータ量は、MPEG-2の約半分程度で済みます。なお、今後は、さらに圧縮技術が進化し、高画質でより圧縮率の高い「H.265」というテクノロジーが登場します。



HDMI

映像と音声信号をデジタル信号のまま出力するインターフェースのこと。映像と音声を1本のケーブルで出力できるので便利。 High-Definition Multimedia Interface(高精細度マルチメディアインターフェース)の略。
HDMI

ビデオカメラのHDMI端子(中央)。右はUSB端子




iOS

iOS(アイ・オーエス)は、アップルのiPhoneや iPad用のOS(オペレーティングシステム)のこと。


MP4

動画データを圧縮するためのテクノロジーの1つ。動画を圧縮することを「動画像圧縮符号化」というのですが、その1つに「MPEG-4」というのがあります。MP4は、QuickTimeというファイルフォーマットを利用して、MPEG-4の派生として規定されました。したがって、拡張子はMPEG-4と同じ「.mp4」となります。


NTSC方式

NTSC」(エヌ・ティー・エス・シー)というのは、テレビの信号形式の一種で、日本やアメリカで主に利用されています。このほか、「PAL」(パル)という方式もあり、中国や中東、ヨーロッパ、カナダなどで利用されている方式です。


TFT液晶

液晶ディスプレイのひとつで、表示方式にTFT(Thin Film Transistor)を利用しています。TFTは画面の表示速度が速く、残像が出にくいという特徴があります。


USB端子

USB」(ユー・エス・ビー)とは、ユニバーサル・シリアル・バス(Universal Serial Bus)の略で、コンピュータ等の情報機器とビデオカメラなどの周辺機器を接続するための規格の1つです。


Wi-Fi

Wi-Fi」(ワイ・ファイ)というのは、無線LANのタイプのひとつです。「無線LAN」とは、パソコンなどを無線でインターネットに接続する技術のことですが、WiFiは「Wi-Fi Alliance」という業界団体によって認められた機器の統一名称です。Wi-Fiに対応していれば、どのメーカーの機器とでも接続できます。



【あ行】

映像エンジン

映像エンジンは「画像エンジン」ともいわれますが、CCDなどのセンサーで受光した光りは電気信号として映像エンジンに届けられます。この光りの電気信号を画像データとして処理するシステムのことです。通常はチップとして搭載されていますが、このチップが、いわば画像処理を行うためのコンピューターでもあるのです。



【か行】

最低被写体照度

最低被写体照度」というのは、「どれくらい暗くても撮影可能か」を示す数字のことで、単位は「ルクス」を使います。一言でいえば、「撮影可能な最低レベルの明るさ」ですね。
ところで、ルクスというのはどれくらいの明るさなのでしょうね。たとえば、1Lux(ルクス)というのは、「1ルーメン(光の量の単位)の光束が1平方メートルの範囲を照らしているとき、その照度が1ルクス」だと言われています。ちょっとわかりにくいですね。例えていうと、ロウソクから1メートル離れた壁はどこも1Lux(ルクス)の照度だといわれています。
したがって、最低被写体照度の数値が小さいほど、くらい場所でも撮影ができるということになります。



【さ行】

撮像素子

撮像素子」というのは、光りを電気信号に変えるイメージセンサーのことで、「光電変換素子」というものです。ビデオカメラでは、CCDCMOSなどが利用されています。大きな撮像素子だと、1画素あたりの受光量も多くなり、それだけ画質がよくなります。


焦点距離

レンズの「焦点距離」というは、ピントを合わせたときの、レンズから撮像素子までの距離のことをいいます。焦点距離は一般的に28mmや50mm、100mmなどといった数値で表されます。ズームレンズの場合は、18-55mmというように焦点距離の両端の数字で表します
なお、焦点距離は撮影画角と大きな関わりがあります。通常、焦点距離の短いレンズほど画角が広くなり、写る範囲が広がります。逆に、焦点距離の長いレンズは、画角が狭くなり、被写体が大きくなります。



【た行】

手ブレ補正機能

手ブレ補正機能」というのは、文字通り手ブレを補正するための機能です。ただ、最近ではこの機能がとても充実しており、ビデオカメラを選ぶ際のポイントのひとつにもなっています。カメラを選ぶ際、どのような手ブレ補正機能を搭載しているかを比較/検討してみてください。



【は行】

ハイビジョン画質

高精細で高画質な映像が「ハイビジョン」(High Definition:略して「HD」)映像の特徴です。そして、これを「ハイビジョン画質(HD画質)」などと呼んでいます。これに対して、それまで利用されていた「DV形式」の映像を「標準画質」といい、「Standard Definition」という名前から、「SD画質」とも呼んでいます。そして、SD画質の映像を記録するための規格を、「DV形式」と呼んでいます。ちなみに、DVは「Digital Video 」の略です。


フレーム

「動画」は、複数の静止画像を高速に切り替えて表示することで動きを表現しています。このときの1枚の静止画像を「フレーム」といいます。たとえば、一般的な動画は、1秒間に約30枚のフレームを切り替えて動きを表現しています。


フレームレート

動画の場合、1秒間に何枚のフレームを表示しているかを示す単位を「フレームレート」といいます。たとえば、1秒間に30枚のフレームを表示して動きを表現しているのであれば、「30fps」(エフ・ピー・エス:frames per second)と表記します。
なお、日本で利用しているテレビでは、NTSCという規格の映像信号を利用していますが、このフレームレートは、映像信号の特性から、29.97fpsという半端なフレームレートを採用しています。


ホワイトバランス調整

「ホワイトバランス」というのは、映像の中で、白い色を白として表示することをいいます。たとえば、白いシャツが赤っぽい場合、これを白く補正することで、他の色もきちんと調整されます。これを「ホワイトバランス調整」といいます。


【ま行~ん】

有効画素数

有効画素数」というのは、ビデオカメラに内蔵された撮像素子のうち、実際に撮影に使用される素子の数です。手ブレ補正などでも撮像画素を利用するため、「総画素数」より若干少ない数字になります。


レンズ構成

ビデオカメラに限らず、カメラでは、レンズから入った光を撮像素子に像を結びますが、複数のレンズの光の屈折を利用して、撮像素子にピントの合った像を結んでいます。このときに利用するレンズの構成枚数が、「レンズ構成」です。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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