日本の祭り/日本全国のおすすめお祭り

7月に行きたい日本各地の名物祭り3選(3ページ目)

7月に行われる全国各地の祭りのなかから、おすすめの祭りを独断で3つ選びました。開催日順に、福岡県の博多祇園山笠、石川県のあばれ祭、そして大阪府の天神祭をご紹介します。

山本 哲也

執筆者:山本 哲也

日本の祭りガイド

天神祭(てんじんまつり)(大阪府大阪市)

天神祭undefined催太鼓

天神祭 催太鼓

菅原道真公の鎮魂のために始まったとされる祭り。西暦951年、大川より神鉾を流し、流れ着いた場所を祭場として、禊を行ったのがこの祭りの始まりと伝えられています。以降千年以上にわたり、年々規模を拡大し発展し続け、大阪の人たちにとって、夏の楽しみのひとつとなっています。
大まかなスケジュールは次の通りです。

7月23日
11:45~ ギャルみこし(天神橋筋商店街~天満宮)
7月24日
4:00 一番太鼓
7:45 宵宮祭
8:50 鉾流神事
10時頃 自動車渡御
16時頃 氏地巡行(催太鼓や獅子舞が氏子地区を巡行)
19時頃 催太鼓/獅子舞 宮入
(この時間帯より天神橋筋商店街周辺では夜店が立ち並ぶ)
7月25日
13:30 本宮祭(夏大祭)
15:30 陸渡御(りくとぎょ)
18:00~21:00 船渡御(ふなとぎょ)、奉納花火
22時頃 宮入・還御祭

特に大きな見どころなのが、23日のギャルみこし、そして25日の陸渡御と船渡御、奉納花火でしょう。ギャルみこしは全国から公募された女子たちが神輿を担ぐというもので、扇町夫婦橋交差点(地下鉄扇町駅下車)を出発し、天神橋筋商店街を往復し天満宮に入り(到着予定は15時頃)、その後ゴール地点のJR天満駅前をめざします。

24日の鉾流神事は、祭りの起源ともなる重要な神事で、毎年地元のニュースでも紹介されています。

25日は、祭りのメインイベントである陸渡御と船渡御、奉納花火とが続きます。陸渡御は、催し太鼓(写真1枚目)を先頭に、約3000人もの華やかな大行列が天満宮を出発、乗船場までの約4kmを行き、船渡御へと続きます。

船渡御は18時頃から、花火は19時すぎから始まり、船は天神橋から都島付近までを約2時間かけて往復し、祭りのクライマックスを迎えます(写真2枚目)。また、地元の人以外にはあまり知られていませんが、24日の夕方から夜には、天満宮境内ではだんじり囃子が流れ、天神橋筋商店街に多数の夜店が出ますので、宵宮の雰囲気を味わいたい浴衣姿の男女がたくさん訪れます。
天神祭undefined船渡御

天神祭 船渡御

船渡御は毎年100万人以上の見物客がいるとされており、見物の穴場は毎年地元の情報誌や情報番組でも話題になります。JR桜ノ宮駅から地下鉄/京阪天満橋駅の間は夜店が立ち並ぶので大混雑し、身動きがとれなくなるでしょう。明るいうちから場所取りをする必要があります。桜ノ宮駅から上流に都島橋方面へいくと混雑は少しはましだと言われています。また、八軒家浜には予約制の有料観覧席があります。

船渡御の船から見る天神祭は最高の見どころですが、原則として神事関係者や協賛団体の関係者が乗船するので、一般の人が乗れる機会はなかなかないといってもいいでしょう。ごく稀に、乗船券がチケットショップやネットオークションなどに出回ることもありまが、1枚3万~5万円はするといわれています。

天神祭は船渡御の帰りに要注意。花火大会が終わると見物客が一斉に帰路につくので、特に桜ノ宮駅や天満橋駅では改札制限が行われ、1時間以上も電車に乗れないことを覚悟する必要があります。比較的混雑がましな近隣の駅(京橋、大阪城北詰、大阪天満宮駅など)から乗り込むか、時間をずらして乗ることをおすすめします。近隣の駅は会場から比較的分かりにくいところにあるので、地図やスマホのナビをうまく活用しましょう。

宿については、川沿いにある帝国ホテル大阪が、客室から花火と船渡御が見られる最高のスポットでもあり、早くから予約で満室になります。それ以外だと、場所やホテルのグレードに贅沢をいわなければ、宿の予約に苦労することはあまりないでしょう。都市部での祭りなので、出張用フリープランや夜行バスの利用という裏技もあります。

■天神祭
開催期日:毎年7月24~25日(毎年同日)
会場:大阪天満宮(大阪天満宮)、およびその周辺
アクセス:JR東西線大阪天満宮駅下車
船渡御はJR大阪環状線桜ノ宮駅か、地下鉄谷町線・京阪天満橋駅で下車
電話:06-6353-0025 (大阪天満宮)
URL:http://www.tenjinsan.com/tjm.html
写真提供:(公財)大阪観光コンベンション協会

7月に行われる夏祭りは、京都の祇園祭、大阪の天神祭をはじめとして、主に都市部では「疫病退散を祈願」する祭りが多くみられます。昔はこの時期に疫病が流行し、神に祈るよりほか為す術がなかったのでしょう。また、花火大会もこの時期から多数行われます。

浴衣を着て(遠方の祭りなら浴衣持参で)夏祭りにかけつけたいものです。
ぜひ、祭りにイベントに、出かけてみませんか?

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