日本では部屋の壁といえばビニールクロス仕上げが多いのですが、アメリカでは多くが塗装の壁です。塗装の魅力は何といっても美しい発色と色数、そしてDIYでできるほど工事が簡単なこと。今回は、誰でも壁紙の上からすぐに塗れる水性塗料の最新事情や2017年のトレンドカラー、上手な使い方もご紹介します。

アメリカでは壁が汚れたからではなく、気分で塗装する

担当者

壁の塗装、ペイント仕上げの取材にご協力いただいたベンジャミンムーア総輸入発売元B.M.ジャパン株式会社プロモーションマネージャーの長張さん。

アメリカのドラマや映画で、壁をペンキで塗っているシーンをよく見かけます。例えば「デスパレートな妻たち」では塗料の見本帳から選んでいるシーン、「セックス・アンド・ザ・シティ」でも主役の1人であるキャリーの壁の塗り替えシーンがありました。

日本で壁紙を張り替える主な理由は、汚れたからという材料的な寿命によるものですが、アメリカで壁を塗り替えるタイミングは、失恋したから、楽しいことがあったからなど、もっとエモーショナルな理由によるものなんだそう。壁の塗装が生活の中に根付いていて、当たり前のようにDIYリフォームで行われています。

 

塩インテリア

ペイント仕上げの美しい壁。塗装の魅力は何といっても美しい発色と色数、そしてDIYでもできるほど工事が簡単なところ(壁:2070-60 LavenderMist、枠:OC-17 WhiteDove/ベンジャミンムーア


それにしても映画の中で見かける壁の塗り替えは、とても簡単そうに見えます。壁の塗装ってそんなに簡単にできるものでしょうか?

壁紙の上から塗装できる、ペイント仕上げはDIYリフォームでも

ガイドYuuの体験では、壁の塗装は養生さえしっかりやれば、とても簡単。養生とは、塗らない部分に塗料がはみ出さないようテープやビニールで覆うことを言います。もちろん壁紙の上から塗装できるので、気軽にチャレンジできる壁リフォームです。

インテリア画像

ガイドYuuがベンジャミンムーアのショールームを訪問。壁は全て塗装仕上げ。すべての色に名前が付いている。


塗装が簡単にできる理由は、塗料にあります。塗料には油性と水性があり、油性のほうが耐久性が高いのですが、扱いが難しく臭いがします。アメリカで内装の壁面に使われている塗料は、ほとんどが水性で、屋内なら水性で十分です。水性塗料は扱いが楽で臭いが少なく、ハケや筆を水で洗えるので初心者でも手軽に始められます。

壁紙の張替えとなると、まず壁紙を剥がして、そのあとパテで下地作りをしてなど、大がかりになりがちですが、壁の塗装なら剥がす必要が無いのがうれしいところ。本当に思い立ったらすぐにペイント仕上げが楽しめます。

水性塗料の全てに名前が。色を選ぶということは自分と向き合うこと

壁を塗装する魅力は色の美しさにあります。今回ガイドYuuは、130年の歴史があるアメリカのペイントブランド、ベンジャミンムーアのショールームを訪れ、取材をしてきました。ベンジャミンムーアの水性塗料は3,600色のラインナップで、白だけでも164色あります。しかもその色すべてに名前が付いています。

色見本

塗料には豊富な色数がある。一番手前は、プロのデザイナーが選んだ3色を組み合わせたコーディネート見本。色合わせに悩んだらここから選べばOK。


例えば深いこげ茶はビタースィートチョコレート、淡いオレンジはサマーメロン、上品な青はブルーラピス。「色を選ぶことは自分と向かいあうこと」ベンジャミンムーアの総輸入発売元プロモーションマネージャーの長張さんは言います。

例えば今、皆さんはどんな色を選びますか?色選びを通して、今の自分を見つけたり、新しい生活へステップしたり。今の気持ちが選ぶ色に現れます。心と選ぶ色はリンクしているからこそ、塗装文化が根付いたアメリカでは、ペンキ塗りのタイミングが心の動きと連動しているのです。

壁紙の上から水性塗料で塗装する時の注意点

ベンジャミンムーアの水性塗料で塗装する際は、基本的には今ある壁紙の上から塗ることができます。ただし壁紙の表面が煙草のヤニやキッチンから出た油煙でひどく汚れている場合は、下塗り剤を使って下塗りをしてから上塗りをすると、より美しく仕上がります。

ペイント用具

DIYリフォーム用のハケやローラー、テープにビニールがくっついて養生が簡単にできるようなセットもある。


注意点は水で薄めないこと。また完全に美しい色を再現するためには、上塗りを2回するのがポイントとのことでした。

手順は、まず塗らない部分を養生テープとビニールで覆います。そして養生部分との境目から縁取りを取るようにハケ塗り、次に真ん中をローラーでスーッと塗るだけ。塗料には3種類のツヤがあるので、イメージに合わせて選びましょう。初心者はツヤなしのほうが楽だそうです。

下記に、リビングの壁紙の上から水性塗料をペイントした事例を、色選び~養生~実際のペンキ塗り~仕上がりまで順を追ってご紹介していますので、ご覧になってみて下さい。

なんと冷蔵庫にペイントする人も、雑巾で拭き掃除ができる手軽さ

水性塗料は、壁紙だけでなく木製品や金属、プラスチックにも塗装できますので、壁やドアはもちろん、冷蔵庫やエアコンを塗る人もいるそうです。

ただしツルツルな面は、下地を少し荒らす必要があります。また機械部や液晶に塗装してしまうと故障してしまいますので、掛からないように気を付ければ、照明カバーや家具など、家中を自分の好きな色にペイントして楽しめます。

ちなみにペイント仕上げ面のお掃除はとても簡単。雑巾で拭き掃除ができます。洗面所やトイレに使う場合は、より掃除がしやすいツヤがあるタイプを使うのがお勧めです。

キッチンの扉を塗装

アイランドキッチンの扉やキャビネット部に塗装した事例(HC-154 Hale Navy/ベンジャミンムーア)


黒板塗料

品のいいチャコールグレーの黒板塗料。チョークで書ける(Chalkboard Paint/ベンジャミンムーア)


自分ならではの色使い!壁塗装のリフォーム事例

壁を塗装したビフォーとアフターの様子もご紹介します。リフォーム前はシンプルな白い壁ですが、ペイント後はビビッドなピンクに。壁の全面を塗る必要はありません。ペイントは1面だけでも効果大!自分だけのオリジナルな空間が作れます。

シンプルで白いだけの部屋

リフォーム前はシンプルな白い壁。


差し色でシャープな部屋

リフォーム後、壁の1面をペイントするだけでもこれだけ表情が変わる(アクセントカラーの壁:1351 Chinaberry/ベンジャミンムーア)


下記ページに、ペイントした壁の実例写真7つと、使用した塗料をご紹介しました。実例写真をクリックすると使用した塗料のAmazonのページにリンクするようになっていますので、壁のペイントをすぐ始めたい人はコーディネートの参考にしてみて下さい。

2017年、今年のトレンドカラーはミステリアスな色合い

2017年、ベンジャミンムーアが発表した今年のカラーオブザイヤーは2117-30 Shadowです。ちょっと和のテイストも感じさせるミステリアスな色合いで、日本の家にも似合うカラーです。

壁のペイント事例

カラーオブザイヤーは2117-30 Shadow。ミステリアスな色合い(ベンジャミンムーア)


そしてカラートレンド2017コレクションの中でも、お勧めがこの色!Amuletです。落ち着いたイエローカラーは、白い枠と組み合わせることで、空間全体を明るく華やかに、そして上品にまとめてくれます。

イエロー事例

どんなに家にも似合うAF-365 Amulet。ベーシックでありながら華やかさがあるイエロー。


さて日本で人気の色は?と伺ったところ、特別にこの色、というのはあまり無く、皆さん自分ならではのオリジナリティな色を探し出し選んでいるそうです。

いかがでしたか?壁紙が古くなったからではなく、気分転換に色を選んでペイントする。考えただけでも楽しいリフォームになりそうです。どんな色を選ぶかで、今の気持ちを改めて知ることができるかもしれません。

何より、あなたの家の壁は何色?と聞かれた時、ベージュやアイボリーかしら、なんて答えるより、バニラミルクシェイク!なんて答えられたら、それだけで幸せな気持ちになれそうです。

壁面の簡単リフォームには、他にも壁紙の上から簡単に貼ることができる、軽い大理石もあります。下記に、マンションの玄関の壁に大理石を張った事例をご紹介していますので、ご覧になってみて下さい。
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