須賀神社の表参道(東福院坂の坂下)からのぞむ「須賀の杜hare terrace」
四谷の鎮守の須賀神社に馴染む外観や住棟配置
新宿区という都心のなかでも、昔ながらの街並みを残す四谷の須賀町。四谷の鎮守として地域に根差した須賀神社があります。その境内の一角に、賃貸住宅が建てられています。なぜ境内に?と思うかもしれませんが、大家さんが神社だからです。須賀神社では、地域の人たちのさまざまなお祭りが行われます。お祭りなどのハレの日に巡り合え、静かな日常のケの日々を過ごすという、独特の環境にあるわけです。もちろん、ハレの日を迎えるためのいろいろな工夫も見られます。詳しく見ていきましょう。
元の敷地は、境内の駐車場と公園(神社所有)でした。賃貸住宅を建てるにあたっては、各町のお神輿を格納する神輿庫を賃貸住宅の1階部分に移し、その分参道を広げて、駐車場で行われていたお祭りの出店などの場所を確保することになりました。そのため、参道に面した1階部分に2棟で11町の神輿庫が設けられています。
ですが、神様につながる参道や参拝客を見下すわけにはいきません。そのために、神輿庫の位置する南側には窓を設けず、東西に開口部を設ける住棟配置になっています。緑の多い神社の境内という周囲の景観に合うように、木材を多用し、一部に焼杉を使用するなど外観を工夫しています。
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