新築時には必ず1部屋は作る和室
和室にコタツは冬の定番。
和室を作る理由としては、来客時に便利だからと言う声をよく聞きます。確かに普段は部屋として使えて、いざとなれば布団を敷いてお客様を泊めることができます。
コタツを置きたいという人もいます。確かに冬はコタツでのんびりくつろぎたいもの。楽しい家族団らんの姿を夢見て和室を作る人も多いことでしょう。
子どもが小さいころは和室が便利
子どもたちが小さいうちは親子で寝る部屋として便利な和室。
他にも着物を着る部屋としても便利に使えます。私は個人的には着物部屋が欲しいと思っているので、和室はぜひ欲しい部屋のひとつです。
しかし子どもが大きくなってそれぞれが個室で眠るようになると、だんだん和室をもてあますようになっていく家が少なくありません。また着物を着ると言っても、呉服市場は減少し、ピーク時から5分の1になってしまっているというニュースを見ると、そういう人は少数であることは想像に難くありません。
だんだんともてあます和室
締め切られた和室のタンスの裏側がカビだらけだったケースも。
家の中の一番いい場所にあることも多いのに、リビングから隠すように締め切られて、カビ臭い和室もよく見かけました。
閉めきられた和室の砂壁に、ぼんやりとした黒い斑点のような染みが出ている家もありました。カビです。和室の内装は自然素材が多いので、部屋干しをしたり締め切っていたりすれば、あっという間にカビが生えてしまいます。
和室を使わない4つのワケ
和風の居酒屋でもお座敷といいつつ掘りごたつ式が多い。
1つめは、コタツを囲んで団らんをするといったところで、大型テレビはリビングにあることが多いので、結局はそっちに何となく集まることになります。
2つめは、生活スタイルの変化と家全体の断熱性能の向上により、家族がわざわざ狭い1つのコタツに集まって暖を取るという機会が減りました。
3つめは、時代の変化により、お客様が他人の家に泊まるというような人間関係が減ったことにあります。イマドキはホテルに泊まる人も多いことでしょう。
4つめは、椅子に座る暮らしに慣れた私たちには、床に座る暮らしは辛いものになりました。正座にしても、座り立ちも大変です。和風の居酒屋でも、最近はお座敷と言いつつ、掘りごたつになっていることが多いのも、そのほうが楽にリラックスできるからでしょう。
和室が収納になるのは当然の結果
多目的で使える便利な予備室として和室を作った方も多いことでしょう。しかしその目的は生活スタイルの変化によって減少しました。何より日本の住宅は慢性的な収納不足にあります。そうなった時、ほとんど使われていない和室が納戸化するのは当然の結果と言えます。次のページでは和室再活用リフォームいろいろ、現代の日本人に和室は不要なのか?それでも和室が好き!使える和空間とは?です。