どら焼き部門、不動のNo.1
そんな中で、お店の代名詞的な存在になっているのが“鈴乃○餅”。直径5cmほどのかわいらしいミニどら焼き(「えんもち」と読む)で、ふたくち、いやひとくちでも食べられそうな大きさ。見るからにオシャレで洗練されている感じです。
1枚1枚手焼きされた薄めの生地は、たまごの風味が強く出ていて、口に含むと意外なほどしっとりモチモチ。断面も非常にウェッティで、明らかに一般的などら焼きとは違った趣です。
間には、色、甘みともにキレイなこし餡。しかし、完全なるこし餡ではなく、ところどころに小豆(つぶ餡)が散りばめられています。こし餡の上品さに、適度な素朴感が加えられているのです。こし餡、つぶ餡、つぶし餡でもなく、小倉餡ともちょっと違う、その絶妙な加減がとにかく素晴らしい。
インパクトの強い生地が主役のどら焼きではありますが、この餡から漂う小豆の風味と、後を引かない透くような甘みは、生地の主張を全面的にバックアップします。完全密着した生地と餡。双方が織り成す一体感ある味わいが、無意識のうちに2つ目に手を伸ばさせることとなります。「どら焼き部門」における不動のNo.1ですね。