スキューバダイビング/スキューバダイビングのトラブル対処法

夏のビーチダイビングの注意点と守るべきルールとは

夏のハイシーズンにはダイバーの数も増え、いつにも増してダイビングエリアは混み合います。特に、エントリー&エキジット場所が限られたビーチスポットでは、モタモタしたり、自分勝手な行動をとると、大きな渋滞や混乱の原因に。ルールをきちんと守り、周囲にも配慮して気持ちよくダイビングを楽しめるよう、ビーチダイビングの注意点をまとめてみました。

鴫谷 隆

執筆者:鴫谷 隆

海洋環境問題・スキューバダイビングガイド

ビーチダイビング

ダイビングのベストシーズンとなる夏場はダイバーの数も増え、いつにも増してダイビングエリアは混み合います。特に、エントリー(海に入る)&エキジット(海から出る)場所が限られたビーチスポットでは、モタモタしたり、自分勝手な行動をとると、大きな渋滞や混乱の原因に。ルールをきちんと守り、周囲にも配慮して気持ちよくダイビングを楽しめるよう、ビーチダイビングの注意点をまとめてみました。

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国内外のダイビングエリアには、ビーチからエントリーできるダイビングスポットも数多く用意されており、それぞれに特徴があります。独自のルールが設けられている場合もありますので、事前にきちんと確認してから潜りましょう。


「ビーチダイビング」とは、岸や浜からエントリーするダイビングのこと。コンディションの穏やかな内湾を潜ることが多く、深度変化もなだらかなので、Cカード取得講習や初心者のファンダイビングに使用されることが多い一方、じっくりと潜りたいフォト派ダイバーからの人気も高く、さまざまな層のダイバーが集まります。以下に紹介するビーチダイビングの注意点をしっかりとチェックして、自分自身が快適に楽しむのはもちろん、周囲のダイバーも気持ちよく楽しめるよう心がけましょう。

 

波のリズムを見極める

波やうねりがある場合、ビーチからスムーズにエントリーするにはタイミングを見極めることが大切です。波やうねりには「打ち寄せては引く」というリズムがあり、打ち寄せてくるときにそれに向かって一生懸命泳いでも、流れの向きが逆なのでNG。

岸に押し戻されて、波打ち際にゴロゴロ転がされてしまう危険性があります。打ち寄せてくるときは、ロープや手すりなどがあればそれにつかまるなどしてグッと踏ん張り、水面が腰くらいの深さのところにまで進んだら、波やうねりが引いていくときにその流れに乗って沖に泳ぎ出すようにすると、スムーズにエントリーすることができます。

エントリー場所でモタモタしない

ビーチスポットの場合、スロープなどが設置されたエントリー口が限られていることも多いため、エントリーでモタモタしてしまうと、渋滞の原因となってしまいます。とはいえ、焦ってしまうとトラブルの元。履きやすいようにフィンを準備しておいたり、あらかじめマスクをつけておくなど、スムーズなエントリーのコツを身につけておきましょう。

順番を守ってエントリーする

エントリーは、準備のできた人から順番に。みんながきちんと並んで待っているにもかかわらず、割り込んでエントリーしようとするのは、完全にマナー違反です。周囲に不快感を与えるので、絶対にやめるようにしましょう。並ぶのがいやなら、周囲とエントリーする時間をずらすことがおすすめです。

エキジット優先が原則

エントリーとエキジットで同じスロープを使う場合は、エキジットする人優先。エキジットしてくる人がいたら、エントリーするのは待ち、通路を譲ってあげるのがマナーです。とはいえ、タイミングは重要。待っているよりも、先にエントリーしてしまったほうがスムーズな場合もあります。自分で判断が難しければ、ガイドに確認するといいでしょう。

潜降する場所に注意

ビーチダイビングの場合、エントリーしたら少し沖まで泳ぎ、ある程度の深さのところで潜降するのが一般的ですが、その際は、下にダイバーがいないか、きちんと確認すること。ちょうど潜降する場所で、講習が行なわれていることもあります。タンクがぶつかったり、フィンで蹴ったりすれば、大きなトラブルにつながりかねません。特に講習に利用されることの多いビーチスポットでは注意するようにしましょう。

船の航路や潜水禁止エリアを確認

船の航路などが近いビーチスポットでは、潜水禁止エリアが決められている場合があります。事前に水中マップなどできちんと確認しておき、潜水禁止エリアを避けるコースを考えておくことが大切です。ナビゲーションに自信がないようなら、まずはガイドをつけて潜るようにしましょう。

潜水可能時間をチェック

ダイビングエリアによっては、ビーチスポットの潜水可能時間が決まっている場合があります。ギリギリの時間にエントリーすると、水中で何かあったときに、潜水可能時間内に戻ってこられないことも。時間に余裕を持ってエントリーし、時間を守ってダイビングすることを心がけましょう。そのほか、前述の「潜水禁止エリア」も含め、各エリアで決められているルールをダイビング前にチェックし、きちんと守ることも大切です。

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