住まいと暮らしの総合住生活企業であるLIXILでは、全国に住む既婚の男女を対象に、キッチンでの夫婦間の役割分担について意識調査を実施。いまどきの夫婦のカタチが見えてくると同時に、空間づくりや設備選びで変化する予感も……。
■調査概要
調査方法:インターネット調査
対象エリア:全国
調査対象:20代から 60代の既婚男女
配偶者と同居しており、自分と配偶者が半年に数回以上キッチンを利用している方
サンプル数:1030名(各年代、男女それぞれ 103サンプル)
調査実施期間:2014年3月25日~27日
調査実施機関:マクロミル
[調査データ出典・写真協力] LIXIL
週数回以上はキッチンを利用
大きなシンクであれば、男性も参加しやすい? [サンヴァリエ<アレスタ> 「ひろびろシンク」] LIXIL(サンウエーブ)
年代別に見てみると、朝は、50・60代が「お茶やコーヒーを入れる」という答えが高いのに対して、 20代は「食膳の配膳準備」や「料理」、「食後の洗い物」が他の年代に比べ高く、夫婦での家事分担が進んでいる様子がわかります。夜に関しても、20・30代はキッチン仕事に積極的な一方、60代は消極的な様子も。子育て世代と熟年世代のライフスタイルの違いもあるのでしょう。
キッチン仕事の割合、夫1:妻9。理想は夫5:妻5
現在の夫婦のキッチン仕事の割合については、夫の割合を「10%(夫1:妻 9)」という答えが22.2%と最も多いものの、夫の利用割合の平均は「36.9%」。理想の割合は、夫の割合が「50%(夫5:妻5)」という回答が26.4%と最も多く、平均値はおよそ「夫4:妻6」という結果とか。最も夫の家事参加を求めているのは60代で、子育てが独立したから、定年になったから、お互い歳をとったから、手伝ってほしい、というのが妻の気持ちも強いのかもしれませんね。
一緒にキッチンに立つ夫婦は、コミュニケーションも良好?
ダイニング側から、トースターやコーヒーメーカーを使うことができ、朝食作りや配膳のサポートができる、夫や子供も参加したすいプランも。 [サンヴァリエ<アレスタ>] LIXIL(サンウエーブ)
「一緒にキッチンに立つ」・「立たない」夫婦別に比較してみると、「立つ」と答えた夫婦の 92.9%が「コミュニケーションがとれている」と感じているのに対し、「立たない」と答えた夫婦で「コミュニケーションがとれている」と感じている割合は76.4%。年代別にみても、一緒にキッチンに立つ人ほど、夫婦間のコミュニケーションに満足している傾向が表れる結果とか。
一緒に立つことはない理由をみてみると、「キッチンが狭いから」「邪魔だから・ケンカになるから」などが挙げられた一方、「役割分担をしているから」「交代でやるから」「一方が料理中は、他方は子どもの相手をしているから」など、家事分担がしっかりしているゆえに一緒には立たないという意見も。
キッチンのプランで暮らしも変わる
最近では、住まいの中心的な存在となっているキッチン。対面式キッチンやアイランドキッチンなど、ダイニングやリビングと空間的に繋がりを持つプランも多くみられ、夫婦はもちろん、子供も一緒に調理をするご家庭も増えてきているようです。キッチンでの作業は、コミュニケーションを図る大切な時間、と言えるのかもしれません。システムキッチンの新商品をみても、家族で使いやすい工夫を施した商品などが多く提案され、さまざまな家族構成やライフスタイルに対応できるアイテムも揃っています。限られたスペースでも、使い勝手がよく収納豊富な商品もありますし、よりキッチン仕事に参加しやすい機能や機器が搭載された商品も。
新築やリフォームなどで、キッチンを検討する際には、日々の暮らしや家族の動きをイメージしてプランニングすることが基本。ショールームで実際の商品を確認するとともに、展示されているキッチン空間に家族で立ってみて、新しい暮らしのシミュレーションしてみるのもいいでしょう。現在だけでなく、将来的な暮らしの変化も意識しておきたいポイントです。
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