この展覧会では「家具と空間」をキーワードに、建築家・手嶋保さんのデザインした木の家具10点あまりと、氏の設計した住宅を撮り続けてきた写真家・西川公朗さんの写真や陶芸家・伊勢崎晃一朗さんの作品をご覧いただけます。
土地の風や空気や光を感じながら暮らす、日本の住まいならではの心地よさにあふれる、手嶋保さんの建築の世界を知る絶好の機会です。初夏の鎌倉散策とあわせて是非ご覧下さい。
開廊時間:10:00-17:00 入場無料
休廊日:月曜日
家具と陶器と写真のコラボレーション
和辻哲郎、小林秀雄、堀田善衛、高見順、西田幾多郎など文人関係の有名人の墓が多いことで知られる鎌倉の名刹東慶寺。会場の東慶寺ギャラリーはJR北鎌倉から街道を5分ほど歩いた東慶寺の入口の隣にあります。黒い外壁が印象的な東慶寺ギャラリーは、建築家・堀紳一朗さんによる民家のリノベーションで、1階がエントランスとショップ、2階がギャラリーになっています。鉄製の階段を上がって2階に入ると、黒と白のモノトーンの空間が待っています。
ここに、建築家・手嶋保さんのデザインしたチェストや長椅子やダイニングテーブルや本棚、そしてバリエーションに富んだ椅子達が空間に馴染むように置かれています。壁面には西川公朗さんの写真が架けられ、会場の随所に伊勢崎晃一朗さんの備前焼きの作品がさりげなく置かれています。
「住宅を設計していくうちに、そこに置かれるべきものがあると思い始めて、家具も設計するようになりました。日本の美術は生活の中にあってこそ生き生きとしてきます。その感覚を分かっていただくために、家具だけでなく写真と陶器も並べてみました。」とおっしゃる手嶋さん。細部まで考え尽くされたその家具の魅力を是非ご体験下さい。
※展示された作品は全て購入可能です。
石曽根昭仁さんのデザインしたポスターが掲げられた東慶寺ギャラリーの入口。
木の家具と陶器と写真が美しく配置されたギャラリーの展示風景。
奥の部屋には本棚、丸テーブル、三本脚の丸椅子、写真、鏡、小物が並ぶ。
去る5月18日に東慶寺の書院で行われたオープン記念の座談会で、家具について語る手嶋保さん(右)と家具製作者で木工作家の土田耕一さん(左)。
建築史家の伏見唯さんの司会で、陶芸家の伊勢崎晃一朗さんと写真家の西川公朗さんも参加した。
ギャラリートークも開催
会期中に関連イベントとして、ギャラリートークも催されます。両日とも展示会場にて、予約不要です。
5月24日(土)14時~14時30分
手嶋保(建築)+西川公朗(写真)+石曽根昭仁(デザイン)
5月25日(日)14時~14時30分
手嶋保(建築)+土田耕一(木工)+西川公朗(写真)