「GODZILLA」が、いまでも世界中で人気のワケ

ゴジラに対するメージは世代や国によって大きく違うと思います。古くからのファンの方は1954年(昭和29年)に公開されたモノクロの「ゴジラ」。これは反核映画としての側面をもった破壊獣でした。怪獣ブームだった1970年前後に小学生くらいだった1960年代生まれの人はカッコイイ正義の味方としてとらえているのでは?

私見になりますが、時代ととともに変化していったゴジラのかたちをみてみましょう。モンスター・デザインに対する見方は、いろいろあると思いますが、私なりのゴジラ・デザインの印象を考えてみます。

れきだいごじら3体

左から一番最初の「ゴジラ」で「初ゴジ」とよばれるもの。真ん中は1968年公開「怪獣総進撃」に登場した通称「総進撃ゴジ」。右が2014年ハリウッド版「GODZILLA」。これらは、いまスーパーなどでも数百円で売られている「ソフビ(ソフトビニール)」と呼ばれる高さ15センチくらいのバンダイから発売されている人形ですが、よくできています。私が子どものころはもっと、かわいくデフォルメされていました。でも右のハリウッド・ゴジラはプロポーションがよすぎる気も…。


また1989年から2004年まで続いた「平成vsシリーズ」と呼ばれるものを熱心に見たという人や、ゴジラが怖い破壊怪獣として原点復帰したといわれる1984年の「ゴジラ」が好きな世代の人もいるでしょう。さまざまな年代の子どもごころに影響を与えた「カイジュウ」です。

50年後のゴジラ

左が1954年の「初ゴジ」のソフビ右が50年後の2004年公開の「ゴジラ FINAL WARS」の「ファイナルゴジ」。口の開き方や耳の形状、プロポーションも違いますが、どちらも好きです。ファイナルゴジはこの夏開催された「大ゴジラ特撮展」の撮影OKコーナーで撮りました。

海外のクリエーターにも熱心なファンが多いことが知られています。イタリアの画家ジャンニ・ドリーゴはゴジラを題材にしたアート作品を発表していますし、アメリカの売れっ子イラストレーター、ボブ・エグルトンはゴジラグッズのコレクターとして有名。

「シザーハンズ」「チャーリーとチョコレート工場」などで知られる映画監督ティム・バートンも自身の作品のなかに、たびたびゴジラを登場させています。自ら「子供のころゴジラ映画に出たかったんだ」というほどのゴジラマニアです。

もすごじ

左は1968年の「総進撃ゴジ」で大きな目が特徴ですがさらに1970年代になると「メガロゴジ」と呼ばれるもっと目が大きくな、かわいいタイプもあらわれます。右は鉄板人気の1964年公開の「モスラ対ゴジラ」に登場する抜群なプロポーションで人気の「モスゴジ」と呼ばれるタイプ。ティム・バートンもこのあたりのゴジラを夢中でみていたのでは?

日本から発信された架空のモンスターに世界のクリエーターたちが熱狂していたワケは、そのデザインにあるのではないでしょうか? 最近は「特撮女子」の方々も増えているそうですが、ゴジラのオリジナルなかたちは人々を魅了するものがあります。

ぬいぐるみ

「大ゴジラ特撮展」で配布されていたパンフレット。左は、なんと、あのテディベアで有名なドイツの老舗「シュタイフ」がつくったゴジラのぬいぐるみ。体長は50センチです。インテリアにいかがでしょう? 右は愛知県豊橋の高級ちくわ屋「ヤマサちくわ」が製造した、その名も「ゴジラ蒲鉾」。こうした現象は楽しいですが、ちょっと加熱ぎみ?

私はゴジラに限らず怪獣が小さいころから大好きで、子どものころはソフビ人形であそんだり、友だちと映画をみたり絵を描いたりしていました。

ですが1970代に小学生だった私はゴジラのことを漠然とした「カイジュウ」として火を噴くとか、特徴的な背びれや武器として使う尻尾などを認識して「カッコイイ~」と思っていただけでした。ゴジラにいろんな種類があることを知ったのは大学生になってからです。