こんなところで見ることができる!
小瀬村さんの作品は、美術館やギャラリーで見ることができます。モニターや壁やスクリーンにプロジェクションされた映像作品です。絵画の専門用語で、花や果物を表現した「静物画」、人の肖像を描いた「人物画」をモチーフに、描かれたものが静かに動いていきます。また、日本の文化やライフスタイルなどの製品、サービスの海外展開を支援する官民ファンド「クールジャパン推進機構(Cool Japan Fund Inc.)」の新オフィスにも、小瀬村さんの作品が展示されています(一般公開はしていません)。
また、映画祭で映画作品として上映されることもあるそうです。
「私はふだん、アートとして作品をつくっていますが、別の業界の方からの見方を伺うことにも興味があります。映画祭だとディレクターの方や、企業の空間デザインの担当者の方から話をいただくと、『私の作品はこう見えるのか』と新たな発見があって面白く感じています。できればアートが好きな方に限らず、より多くの人から見ていただき、得体の知れない視覚、面白いと思ってもらえるイメージをつくっていきたいです」。(小瀬村さん)
アーティストの生活
いま小瀬村さんは、大学で美術を教えながら、子育てをするママさんアーティストです。「例えば美術館やギャラリーでの展覧会に参加する場合、『謝礼』という形で10~50万円程度のお金をいただいています。これまで発表した作品を『借用』という形でしたら、企画内容によって数千円から10万円くらいをいただきます。コミッションワークと呼ばれる、企業のビルなどに新作を納品する仕事では、数十万から数百万円かかります。こうした他に絵画や写真作品と同じように、私の映像作品は数万円から販売されています」。(小瀬村さん)
数万円なら買うことができる!もし小瀬村さんの作品を私も欲しい!という方がいたら、家でどう楽しんだらいいんでしょうか?
「それぞれ購入者によりますね。家に映像のシステムを組んで、がっつりインスタレーション作品として見せたいという場合もあれば、いろんな映像作家の映像作品をモニターで気軽に見たいという場合もあって、楽しみ方はさまざまです。特に私の作品は、本当に絵画のようにフレーム付きの小さなモニターでちょこんと置いて観ることも出来ますし、部屋の内装の一部のように映すことも出来ます。どういう形であれ、それぞれにコーディネイトやメンテナンスもしています」。(小瀬村さん)
映像作品って、気軽に楽しむことができるんですね!これからぜひ注目しておきましょう。
■今後の展覧会スケジュール
ART OF LIFE
群馬県立近代美術館
会期/2015年7月11日(土)-8月30日(日)
休館日/月曜日(7月 20日、8月10 日を除く)、7月 21日
平成26年度五島記念文化賞美術新人賞を受賞し、2016年1月よりニューヨークで海外研修予定。
■プロフィール
小瀬村真美(こせむら・まみ)
神奈川県生まれ。2005年、東京芸術大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻油画研究領域修了。国内外の美術館、ギャラリー写真や映像を中心としたアート作品を発表している。
http://db-beam.com/mk-works/
https://www.facebook.com/kosemuramami