看板商品は万人に愛されるコロッケパン
長野ベーカリー
唇型の厚めのパン生地は、きめが細かく、どっしりとしていながらふんわりやわらか。香りもよく(懐かしい香り)、噛み締めるほどに心地よい甘み、旨みが台頭してきます。一方コロッケは、じゃがいも、にんじん、玉葱、コーン、グリンピースetc…といった野菜主体の構成。個々の野菜の持ち味がストレートに伝わってくる、とてもやさしい味わいです。しかし、この一品の真価は、豪快にかぶりついた時にこそ発揮されます。千切りキャベツ等の生野菜が一切挟まれていないにも関わらず、重くなりすぎることもなく、食べ終えたあともほとんど水分を欲さないのです。これほどいい意味でのギャップが感じられるコロッケパンはないと言ってよいでしょう。また、フルーツ系の甘みと程よい酸味を備えたソースが、パンとコロッケのつなぎ役を果たすと同時に、一体感ある味、触感を演出してくれていることもお忘れなく。
もうひとつおすすめしたいのが、キレイなグローブ型の“クリームパン”。きめ細かい薄手の生地は、抜群の口溶け感を備えており、膨らみあるヴァニラ香漂うクレーム・パティシエールと抜群の相性。要所要所がしっかりとした主張をし、それらが渾然一体となって押し寄せてくるからこそのおいしさを実感できます。