住宅購入の費用・税金/住宅購入の税金

住宅購入時の税金と諸費用 基本編(2ページ目)

住宅を購入するときには、物件価格以外に税金や購入時の諸費用を把握して資金計画を立てる必要があります。購入する物件形態によりますが、住宅購入時の諸費用は数百万円になるケースもあるので、住宅購入時の税金や諸費用分の支出を考慮していなかったばかりに、資金計画が大きく狂うケースもあります。住宅購入時の税金や諸費用についてまずは基本的な項目を理解しておきましょう。

村元 正明

執筆者:村元 正明

住宅にまつわるお金ガイド


物件(土地・建物)に関する購入時の税金

ここで、物件(土地・建物)に関する購入時の税金について簡単に触れておきます。物件購入時の土地や建物に対する税金として次の項目があります。

建物価格や工事費用の消費税(国税・地方税)
分譲住宅の建物価格や注文住宅の工事費用の見積書は通常消費税込の価格を表示しているので諸費用から除いて資金計画を立てます。

売買契約時や工事請負契約の契約書の印紙税(国税)

契約書の金額によって印紙税(契約書に貼付する印紙代)がかかります。
軽減処置があり、契約書の金額が1000万円を超5000万円以下の場合は1万円となります。

物件登記時の登録免許税(国税)

物件の登記(購入による所有権移転や新築による保存登記)を行う時は、司法書士に依頼して法務局で登記を行いますが、土地・建物について一定条件を満たせば、土地の所有権移転については評価額の1.5%(本来は2%)などの軽減処置があります。

不動産取得税(都道府県税)

住宅を購入すると不動産取得税が発生します。土地・建物について一定条件を満たせば、新築建物については評価額から1200万円控除する軽減処置があります。

 固定資産税・都市計画税(市町村税)の清算金
固定資産税・都市計画税は毎年1月1日時点での所有者が1年毎に支払いますが、物件購入時は物件の所有者が支払っている固定資産税・都市計画税を所有権移転日を起点にして案分計算を行います。

住宅ローン借入のための諸費用

住宅ローンを借りるときの諸費用は住宅ローンの種類や借入をする金額によって違いがありますが主に次の項目があります。
  • 契約書の印紙代
  • 借入時の事務手数料
  • 保証会社への保証料(保証会社による保証を義務付けている住宅ローンのみ)
  • 担保設定費用(抵当権設定の登録免許税と司法書士への報酬)
なお、注文住宅の場合などは建物が完成しないと住宅ローンを借りることができません。そこで、建物が完成するまでに借入が必要な場合(宅地の購入費用や建物の建築費の一部の支払いなど)は、“つなぎ融資”を受ける必要があります。“つなぎ融資”については事務手数料、利息、団体信用生命保険料などの諸費用が必要になります。

引越や新居用の家具や家電用品の購入費用

住宅を購入すると必ず引越代が発生します。
その他にも、新居に合わせたカーテン家具の買換え、エアコンなどの購入が必要になります。購入するカーテンや家具、家電製品などの購入は各家庭により違いがありますが、住宅金融支援機構による「住宅取得に係る消費実態調査(2012年度)」と次のような調査結果が出ています。

住宅購入後、1 年以内に購入したカーテンや家具、家電製品の平均的な金額は、新築注文住宅で155.1万円、新築建売戸建で95.5 万円、新築分譲マンションで86.0 万円、中古住宅で45.5 万円となっています。これを2011 年度の住宅着工戸数ベースで加重平均すると、新築住宅の場合1 世帯当たりの耐久消費財購入額は126.8 万円となっています。

また、引越費用の平均は新築住宅で15.6 万円、中古住宅で22.4 万円となっています。よって、新築住宅を購入する場合は100~150万円くらいは、引越や新居用の家具や家電用品の購入費用として考えておくのが無難でしょう。

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