財形貯蓄という魔法
3つめに紹介したいのは「財形貯蓄」という魔法です。これは会社がやっているかどうかによりますが、直接給料から自動的に引き落とされるので、給料の振り込み時点で積立完了となっている「最速で貯まる」しくみです。財形には「一般」「住宅」「年金」の3種類があります。一般財形は利用目的自由だが税制メリットがない、住宅財形や年金財形は利用制限(家を買う資金ないし老後資金とする)がありますが、利息が非課税となるメリットがあります。
今は低金利ですが、これから預金金利が上昇すると予想するなら今からコツコツ「住宅財形」で積立を開始するのはアリだと思います。もちろん家を買う頭金にするのです。会社によっては「財形奨励金」のように積立をがんばる社員に補助金をつけてくれる場合があります。これは金利以上の特典になるため、一般財形でも利用価値が出てきます。
財形貯蓄の申し込みは社内で行います。イントラネットで書類がダウンロードできる場合もあれば、人事・総務部へ手続きをしにいく必要がある場合もあります(毎年一定時期だけ申し込み受付期間とする会社もある)。詳しくは会社のルールを確認してみてください。
4月中に合わなくても来月から魔法がかかる
ところで、「今のままだと4月25日の引き落としに間に合わず、5月分からです」と言われる可能性はあります。この場合もためらわずに「分かりました」と返して申し込みを完了させてください。むしろ4月の給料はやりくりがしんどいので、引き落としスタートが一月遅れても問題はありません。
それよりも、新生活がスタートしたできるだけ早い時期に「自動引き落としの魔法」をかけることが大切です。先にお金を積み立てて、「残ったお金でやりくり」という生活の基本サイクルを作るのです。
例えば手取り16万円で半年過ごしたあとに「手取り15万円(1万円は積立)」だと生活費が下がった感じが強く出ます。しかし、「最初の満額給与の段階から手取り15万円(1万円は積立)」だと思えば、そういうものだと生活ができてしまうものです(まさに魔法です)。
将来いろんなお金が必要になるのは明らかで、そのお金は毎月の給与か賞与から貯めていくしかありません。ぜひ「お金が貯まる簡単な魔法」を自分にかけてみてください。1年後、気がつけばお金が貯まっていた自分に気づいて、きっとびっくりするはずですよ。