投資をスタートすべき、という人が「お金にも働いてもらいましょう」とよく言う

「お金にも働いてもらう」は正しい?

「お金にも働いてもらう」は正しい?

私たちに株式投資や資産運用を持ちかける人の多くが「お金にも働いてもらいましょう」という話をします。

どういうことか、と聞くと、私たちが仕事でお金を稼ぐだけでなく、私たちのお金にも資産運用という形でお金にお金を稼いでもらうことができるのです、と言われます。

たとえば、株式にお金を回すと、株価の上昇や配当金を得ることができ、これは定期預金の金利よりも高利回りになることが多いと説明されます。

あるいは、そのお金で不動産を得て誰かに貸すことができれば、これまた定期預金の金利よりも高利回りであると言われます。

こういう説明は投資の基礎的な本にもよく書かれている内容でもあります。

ふむふむそうか、とそこで頷いてすぐ投資を始めようと思う人はちょっと要注意です。そのトーク、理屈は合っていても、「お金に働いてもらう」を過信することは要注意です。

今回のマネーハックは「お金に働いてもらう」をちょっと疑ってみたいと思います。

「お金にも働いてもらう」はあながち間違いではないが

今日の話のちょっとややこしいところは「お金にも働いてもらう」というロジックそのものはあながち間違いではない、ということです。

あなたのお金の置き所をどこにするか、はあなたのお金の成長率に違いをもたらします。ピケティの「r>g」はよく格差問題の象徴のようにいわれますが、「お金を働かせた人とそうでない人のあいだには同じ会社員同士でも経済格差が生じうる」という面もあるからです。

同じ年収から同じ額を貯金した2人がいたとき、株式や不動産の成長率を自分の資産の成長率に反映させることができた人とそうでない人(例えば定期預金のみだった人)の間には確実に資産格差が生じます。

毎月1万円程度の積立が22歳から60歳まで続いたとして、年利5%を得続けた場合60歳時点で1358万円にもなりますが、年利0.02%のままだった場合、457万円にしかなりません。

約3倍、金額900万円の違いが出た理由は、「お金に働いてもらったかどうか」です。私たちが生きているのは仕事だけがんばればよい、という時代ではなく、自分のお金の置き所について考えることも大切です。お金の働き具合によって、長い目で見た「格差」が生じるというわけです。