子育て/子育てに役立つ最新心理学

子供を伸ばす遊び、伸ばさない遊び(2ページ目)

イギリスのリサーチで、遊びのジャンルによって、子供の幸福感や様々なスキルの発達に違いがあることが分かりました。子供を伸ばす遊びのジャンルとは? そして共に見出された『お買い物』の意外な効果とは? 合わせてお伝えしていきます。

佐藤 めぐみ

執筆者:佐藤 めぐみ

子育てガイド

能動的なのか、受動的なのかが分かれ目

このリサーチが見出したもの、それは、遊びの方向性でした。その子がやっていることが、Activeなことか、Passiveなことか、ということが効果を分ける区切りだったのです。Activeとは能動的、Passiveとは受動的を意味します。つまり、能動的な遊びや行動ほどポジティブな発達が期待でき、逆に、受動的な遊びや行動はネガティブな影響さえ与えかねないということが分かったのです。

能動的な遊びとは、子供達自らが何かをする、働きかける、やりとりをするという方向性があるのが特徴。ここで「発達を促す遊び」の刻印を押された「読み聞かせ」「お絵かき」「工作などの物づくり」、これらは積極的に取り入れたい遊びですね。

そして、受動的な遊びというのは、子供達はあくまで受け身の姿勢。このリサーチで受身の遊びとされたのは、文字のない絵本を見ること、テレビを見ること。特にテレビは発達を促さないというだけではなく、子供の幸福感にマイナスの影響を及ぼしかねないというのも気になりますね。やはり生身の人間との直接的なやりとりがないばかりか、座っているだけでどんどんと情報が入ってくるという完全な受身だからでしょう。


お買い物タイムを有効活用しよう

意外だったのが、お買い物。「ショッピング」に能動的な遊びのイメージはありませんが、今回のデータを見れば、お買い物も立派な成長促進剤だったのです!

子供が小さいうちは、買い物を面倒に感じ、義務的にこなしているママも少なくありません。ママ1人だったら30分で済むのに、子連れショッピングだと、あっという間に1時間経過。時間オーバーで後がバタバタに……という経験、きっとだれもがしているでしょう。

でも、実際は、2~3歳の子にとってはママとのお買い物は能動的な刺激となるのですね。確かに、スーパーなどに行けば、様々な物の名前を覚えるいい機会にもなりますし、ママやパパ以外の人と触れ合うことも多くなりますよね。

お買い物+公園、とハシゴしようとすると、「買い物を早く済ませねば!」とストレスになりがちですが、お買い物が子供達にとっていい刺激になるのであれば、その位置づけも変わってきますね。

この研究でも、「親が常につきっきりで子供と遊んであげるのは時間的に無理でも、できるときは一緒に遊んであげるのがのぞましい」としています。そういう点からも、お買い物タイムをうまく活用するのは名案です。雨の日やゆっくり公園の時間が取れないときなどは、いつもの倍の時間をかけてお買い物をするというのも、いい活用法だと思います。
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※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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