住みたい街 首都圏/住みたい街の見つけ方

この街に住みたい!東急田園都市線全駅ガイド都内編(2ページ目)

単身者からファミリーにまで根強い人気の東急田園都市線。今回のそのうち、都内部の駅をご紹介していきましょう。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド

駒沢大学
ペット、子どものいる家庭に圧倒的人気の緑の街

駒沢公苑

広大な駒沢公園を庭にできる立地は人気が高い。子どもの遊び場も多く、親子連れ、ペット連れが目立つ。イベント会場として使われることもある(クリックで拡大)

広大な駒沢公園が人気の街、駒沢大学。園内を走るランニングコース、サイクリングコースが人気ですが、テニスコートやプールなど多彩な施設があり、体を動かすのが好きな人なら近くに住みたいと思うのも当然かもしれません。また、桜や紅葉の名所でもあり、四季折々に憩いを提供してくれる場でもあります。

 

激安の八百屋

246号沿いに人が集まる場所といえば、激安の八百屋。大量に買い込んでいく人も(クリックで拡大9

都の公園の中ではいち早くドッグランが設けられたことからもわかるように、周辺にはペットを飼う家が多く、公園周辺の飲食店の多くもペット入店可。ペット用品の店も目につきます。また、夜遅い飲食店が多いのも特徴です。一方で周辺には昔ながらの商店街もあり、特に八百屋の安さには定評も。わざわざ遠くから買い物に来る人もいるそうです。

 

駒沢大学

駒沢公園に隣接する駒沢大学。学生の姿は見かけるが、その割には書店などはあまり多くないのが不思議(クリックで拡大)

駒沢公園の隣にあるのが駒沢大学。そのため、この街では子ども連れ、ペット連れと同じくらい学生の姿も多く、街中には単身者向けの比較的お手頃な物件も少なからず点在しています。賃料はお隣三軒茶屋、駒沢大学あたりで6万円台~。駅から離れた物件、バス便利用物件も多いため、そうした物件を狙うのが手です。女子学生会館などもあります。駅から離れると一戸建て中心の住宅街が広がります。住環境の良さから人気が高いのは目黒区東が丘、世田谷区深沢あたりで、大きな区画の住宅も目につきます。静けさと緑の豊富さが印象的です。

駒沢大学についてはこちらも参照ください。
駒澤大学は子どもと犬に優しい緑の地

 

桜新町
幹線道路から離れた静けさ、落ち着きが特徴

桜新町

八重桜の並木が印象的な桜新町駅前。首都高から離れているため、全体に明るい印象(クリックで拡大)

東急田園都市線沿線の都内駅のうちでもっとも国道246号から離れており、その分、静かな印象があるのが桜新町駅。名称の通り、駅前の通りには八重桜の並木があり、一般的な桜の季節から少し遅れて見頃を迎えますが、濃い桜色のトンネルは見事の一言。地元に住む歌手、漫画家などを動員した町会主催の桜まつりも名物になっています。駅前の通りは商店街でもあり、飲食店、魚屋さん、花屋さん、和菓子屋さんなどに加えて、スーパーやファミレスなども。また、このエリアでは駅から離れると意外に農地も残っているため、駅前にはJAも。年に何回か行われるセールでは麦わら帽子や杵と臼などが売られ、世田谷の農業パワーを感じることができます。

 

さざえさん像

この街最大の有名人、サザエさん一家の像はいつも誰かにカメラを向けられている(クリックで拡大)

桜新町はまたこの地に住んだ国民的漫画家長谷川町子の街としても知られ、駅前にはサザエさん一家の銅像、商店街のあちこちには登場人物たちの掲示があり、漫画に登場して店舗が今も残っているとか。駅から少し離れては長谷川町子美術館もあります。さらに離れたところにあるのが桜の名所でもある馬事公苑。区のイベントの舞台となることも多く、のんびりしたい時にはうってつけです。

さて、住宅事情ですが、長く住んでいる人が多く、また、すでに一戸建てを中心に宅地化されている場所なのでそれほど物件の供給はありません。賃貸は単身者向けよりもカップル、ファミリー向けの住宅が増えてきますが、当然ながら賃料はそれなり。グレードの高い建物も多く、静かな暮らしができそうです。

桜新町についてはこちらも参照ください。
桜新町、整然とした静かな街並みが魅力の街

用賀
砧公園を庭にできる、一戸建ての多い静かな街

用賀駅

丸い階段が印象的な用賀駅。登りきったところは広場になっている(クリックで拡大)

用賀も桜新町同様、国道246号から少し離れたところに駅があります。ただ、隣接して28階建ての複合施設世田谷ビジネスクエアがあるせいか、桜新町に比べると駅前にはオフィス街の印象が。とはいえ、駅のすぐ近くからはごく普通に商店街が広がっており、銭湯や昔ながらの酒屋さん、床屋さんなどが軒を連ねています。仕立て屋さんや手彫りのハンコ屋さん、自家で製造する鞄屋さんなど、職人さんが開いている店も多いそうで、最近は大学と連携した街おこしも話題になっています。

 

用賀プロムナード

瓦を使った遊歩道が続く用賀プロムナード。並木が緑のトンネルになっている場所もあり散策が楽しい(クリックで拡大)

用賀といえば駅から約1キロほど離れた場所にある砧公園も名所。元ゴルフ場という広大な敷地の中には世田谷美術館や多くの花見客で賑わう芝生広場などがあり、週末には駅からの行列ができるほど。その砧公園と用賀駅をつなぐ遊歩道、いらかみち(用賀プロムナード)は瓦を敷いた区間あり、並木やせせらぎが気持ちいい区間ありと潤いのある空間。地元ではこの遊歩道沿いが人気だそうですが、歩いてみるとその理由がよく分かります。

 

一戸建て中心の住宅街

このエリアも住宅街は一戸建てが中心。幹線道路沿いに多少マンションがあるくらいで、静か(クリックで拡大)

ただ、やはり、他駅同様物件の供給は少ない、一戸建て中心の住宅街が大半のエリア。時々、駅からは離れますが環状八号線や世田谷通り沿いなどでマンションの供給はあるものの、小規模な物件が大半。賃貸は桜新町同様、単身よりもカップル、ファミリー向けが目につくところ。街自体もファミリー仕様な印象があります。

用賀についてはこちらも参照ください。
用賀、公園と緑に包まれた足回りの良い街

 

二子玉川
大規模開発が続く、人気の水辺の街

玉川高島屋

郊外のショッピングセンターのはしりとして長年多くの人を集めてきた玉川高島屋。リニューアルされ、今も人気(クリックで拡大)

多摩川沿いの街二子玉川。遠く富士山まで見渡せる川辺の開放感、緑の多さに加え、急行停車駅でかつ大井町線も利用できる足回りの良さに、国道246号沿いに広がる玉川高島屋の便利さが揃い、田園都市線沿線でも屈指の人気を誇る街で、このところの再開発でその人気はさらにヒートアップしています。

 

再開発エリア

まだしばらくは工事が続く再開発エリア。川沿いの広大なエリアが生まれ変わる(クリックで拡大)

話題の再開発はまだ進行中で、駅寄りのショッピングセンター二子玉川ライズに隣接するエリアではシネコン、ホテルなどの入ったビルが建設中。その奥にはタワーマンション、さらには広大な公園も整備されており、すべてが完成した暁には新しい街がひとつ誕生するような状況になるはず。再開発エリアに隣接する、かつてからのショッピングセンターその他もリニューアルされており、街の吸引力は増すばかりです。とはいえ、駅前の狭隘さからの渋滞は解消されたと言えるほどには至っておらず、もう少し変化の余地はあるかもしれません。

 

川沿い

人気が高いのは川沿いだが、新しい建物が建つ余地はそれほど残されていない(クリックで拡大)

元々、駅周辺、246号沿いには古いマンションが多かったエリアですが、このところ、少し離れたところなどにもマンションが登場するなど、再開発の進行につれ、街自体も変化し始めている様子。とはいえ、特に駅の西側には農地等が広がるいささか足回りの不自由なエリアも多く、大きく変わる可能性はあまり高くはありません。

二子玉川についてはこちらも参照ください。
二子玉川。再開発で盛り上がる緑溢れる水辺の都会

 

以上、幅広い世代に人気の東急田園都市線都内部各駅のガイドでした。人気を反映して田園都市線の朝の通勤ラッシュは都内でもワーストに数えられるほどですが、それをマイナスしても住みたい街。嬉しいような、困ったような、ですね。


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