プロレス/全日本プロレス

日本マット最古の歴史を誇る全日本の春の祭典開幕!

4月13日に東京・渋谷で全日本プロレスの春の祭典『チャンピオン・カーニバル』が開幕します。この大会は日本マット界で一番歴史が長い最強決定シリーズ。そのルーツ、歴史を紐解きながら今年の大会を解説しましょう。

小佐野 景浩

執筆者:小佐野 景浩

プロレスガイド

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1973年の第1回大会に優勝した時のG馬場

初開催は41年前!力道山の構想を馬場が形を変えて継承

全日本プロレスは4月12日、神奈川・横浜ラジアントホールにおける前夜祭を経て13日の東京・ベルサール渋谷ガーデンから27日の大阪・ボディメーカーコロシアム第一競技場まで春の祭典『2014チャンピオン・カーニバル』を開催します。

『チャンピオン・カーニバル』は現在のようなリーグ戦形式だけでなく、当初はトーナメンなど、その時代によって様々な形式がありましたが、日本マット界で一番歴史ある最強決定シリーズです。

初めて開催されたのは41年前の1973年3月~4月。前年10月に全日本プロレスを旗揚げしたばかりのジャイアント馬場が「世界のチャンピオンを集めてトーナメントを開催して雌雄を決したい」という夢を現実のものとした王者の祭典でした。この大会が開催されている時に力道山が1954年に旗揚げした老舗の日本プロレスが崩壊してしまいましたが、力道山の愛弟子である馬場は、59年から「世界各地から代表を集めて覇権を争う五輪のようなプロレス大会」として力道山が毎年春に開催し、日プロの春の本場所として定着させた『ワールド・リーグ戦』を『チャンピオン・カーニバル』という新たな形にして継承したのです。

ちなみに記念すべき73年の第1回大会にはPWF王者の馬場、USヘビー級王者ザ・デストロイヤー、南半球ヘビー級王者マーク・ルーイン、太平洋沿岸ヘビー級王者キング・イヤウケア、中南米ヘビー級王者カリプス・ハリケーンの5大王者、さらにヒロ・マツダ、サンダー杉山、マシオ駒、大熊元司、マティ鈴木、サムソン・クツワダ、バロン・シクルナ、アントニオ・プグリシー、マッド・ラシアン、ムース・モロウスキーが参加。決勝戦でルーインを撃破した馬場が優勝しました。最強決定シリーズとしては82年まで10年開催されて、歴代優勝者は73年~75年=馬場、76年=アブドーラ・ザ・ブッチャー、77年=馬場、78年=馬場、79年=ブッチャー、80年=ジャンボ鶴田、81年=馬場となっています。

新生・全日本の主役になるための闘い

83年~90年は大物外国人選手が参加する祭典になりましたが、91年からはリーグ戦形式の全日本プロレス最強決定シリーズになり、91年=鶴田、92&93年=スタン・ハンセン、94年=川田利明、95年=三沢光晴、96年=田上明、97年=川田、98年=三沢、99年=ベイダー、00年=小橋建太、01年=天龍源一郎、02年=武藤敬司、03年=小島聡、04年=武藤、05年=佐々木健介、06年=太陽ケア、07年=武藤、08年=諏訪魔、09年&10年=鈴木みのる、11年=永田裕志、12年=ケア、13年=秋山準というそうそうたる優勝者によって歴史が紡がれてきました。

今年はAブロック=三冠ヘビー級王者・曙、08年優勝者&現世界タッグ王者・諏訪魔、大森隆男、宮原健斗、西村修、ケンドー・カシン、Bブロック=13年優勝者&現アジア・タッグ王者・秋山準、現世界タッグ王者ジョー・ドーリング、潮崎豪、KENSO、吉江豊、ゼウスがエントリーされてブロック別にリーグ戦が行われ、各ブロックの首位が覇権を争います。

三冠王者の曙は「全日本の横綱として全勝優勝する」と宣言していましたが、肺炎のために3月22日から欠場して入院。この過酷なリーグ戦が復帰の場になるだけに苦しい闘いになることは否めません。諏訪魔が決勝戦の相手に潮崎を指名すれば、ジョー・ドーリングは世界タッグのパートナーである諏訪魔との決勝戦を口にし、初出場となる宮原は同じユニット=エクシードのリーダーである潮崎との決勝戦をぶちあげました。

昨年7月に再スタートを切ったばかりの新生・全日本の主役になるためには、今回の『チャンピオン・カーニバル』は大事な大会。選手たちの真摯な闘いをぜひご覧ください!

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